太宰治全集(1) の商品レビュー
太宰治は、1度読むと…
太宰治は、1度読むと辞められない中毒性があるので、この全集で通読してみては。
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著者最初期の作品を収…
著者最初期の作品を収録する。自伝的な内容の「思い出」や、幻想的な「魚服記」がよかった。
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有名作品から太宰には…
有名作品から太宰にはまって全作品を読もう!と決意した人には、この全集を全巻そろえることをオススメします。色々な出版社からたくさんの文庫が出ていますが、それらを集めて全作品を読破しようとすると、収録作品が重複してしまったり書かれた年代が前後していたりして、なんだかスッキリしないので...
有名作品から太宰にはまって全作品を読もう!と決意した人には、この全集を全巻そろえることをオススメします。色々な出版社からたくさんの文庫が出ていますが、それらを集めて全作品を読破しようとすると、収録作品が重複してしまったり書かれた年代が前後していたりして、なんだかスッキリしないので。
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晩年、ダス・ゲマイネ…
晩年、ダス・ゲマイネ、雌に就いて、虚構の春、狂言の神。全集を全巻揃えれば、太宰治の作品は、すべて揃います(たぶん)。しかも、年代順になっています。
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自分が編集者だったらこれらの作品はもっと後の巻に収めるわ。 暗くて読みにくいのが多い。でも太宰ってそういうイメージか。 『葉』や『虚構の春』はちょっと読み方が分からなかった。 『猿ヶ島』『彼は昔の彼ならず』『ダス・ゲマイネ』あたりはおもしろかった。
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印象に残った言葉たち 死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい縞目が織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きようと思った。(葉 p.11) 安楽なくらしをしているときは、絶望の詩を作り、ひしがれたくらしをしているときは、生のよろこびを書きつづる。(葉 p.28) 私は、すべてに就いて満足し切れなかったから、いつも空虚なあがきをしていた。私には十重二十重の仮面がへばりついていたので、どれがどんなに悲しいのか、見極めをつけることができなかったのである。そしてとうとう私は或るわびしいはけ口を見つけたのだ。創作であった。ここにはたくさんの同類がいて、みんな私と同じように此のわけのわからぬおののきを見つめているように思われたのである。作家になろう、作家になろう、と私はひそかに願望した。(思い出 p.57) 感想 まず、第一巻を読み終えた感想として、太宰治は自分を切り売りして小説を執筆しているという印象を受けた。自分の自殺未遂事件、友人、師匠、読者からの手紙、家庭、生い立ちをすべて小説にぶつけている。なので、その時々の太宰治の生の感情を味わうことができる。 しかし、如何せん内容が暗い。人が死んだり、破滅願望が見えてきたりする。ぶっ続けで太宰治全集だけ読んでいると、死の世界に引きづり込まれそうな感じがする。ちょっと、危ない気がするので間に生に対する明るい小説、ビジネス書などを挟んで二巻以降も読んでいこうと思う。
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★3.5 「魚服記」「地球図」「道化の華」「彼は昔の彼ならず」「ロマネスク」 全集の一番最初に「晩年」がくるとは。
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読書力読書7冊目。 ちくま文庫の全集、太宰治です。全10巻。芥川同様、いろいろな本も読みながら、ゆっくり読んでいきます。 1巻の収録作品は以下。 晩年 葉 思い出 魚服記 列車 地球図 猿ヶ島 雀こ 道化の華 猿面冠者 逆行 彼は昔の彼ならず ロ...
読書力読書7冊目。 ちくま文庫の全集、太宰治です。全10巻。芥川同様、いろいろな本も読みながら、ゆっくり読んでいきます。 1巻の収録作品は以下。 晩年 葉 思い出 魚服記 列車 地球図 猿ヶ島 雀こ 道化の華 猿面冠者 逆行 彼は昔の彼ならず ロマネスク 玩具 陰火 めくら草子 ダス・ゲマイネ 雌について 虚構の春 狂言の神 本書も発表順に収録されていますが、最初の『晩年』(「葉」から「めくら草子」までの15篇)は第一創作集であるため、初版本の編成順のまま収録したそうです。 おもしろく読んだのは、「道化の華」、「彼は昔の彼ならず」、「ロマネスク」、「ダス・ゲマイネ」、「狂言の神」でした。 太宰治の作品は、かつて国語の教科書に載っていたものに授業で触れた程度で、ほとんど自主的に読んだことはなかったように思います。正直、読んでもよくわからなかった。なんか暗いし、文章がいつも唐突で、全然ピンと来なかった。でも今回読んでみたら、まったく暗く感じなかったし、えも言われぬ哀愁に、これでもかと打ちのめされました。またしても、芥川同様、大人になった今、読んで良かったとつくづく思います。私の、太宰治の読みどきは、間違いなく今だったのだと確信しています。 ちょうどいい言葉が見つからなくてもどかしいのですが、一言一句、惹きつけられます。どのページをパッと開いてみても、文字の並びが美しく、何度でも読みたくなる。漢字とひらがなの割合が絶妙なんですよね。文学とはことばの芸術作品なのだと、実感しました。 どれも小説ではあるものの、すべて太宰自身のことが描かれているようにしか思えませんでした。本書を一冊読んだくらいで太宰を語る気なんてさらさらないけれど、本書を読んで感じたのは、太宰治というと死のイメージが強かったのですが、実はものすごく生きたかった人なのではないか、めちゃくちゃ全力で生きていた人だったのではないか、だからこそ人一倍苦しかったのではないか、ということでした。 読んでいると、すごく危うい感じがします。ふらふらと、今にも足を踏み外しそうに歩いているけど、なんとか道の上に踏みとどまっているような、危なくて目が離せない感じ。この放っておけない危うさこそが太宰の魅力なのかな、と思ったりもしました。 これからどんな太宰に会えるのか、2巻以降を読んでいくのが楽しみです。
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やっとこさ購入した太宰治全集。晩年から始まる暗い太宰のオンパレード。理解しがたい作品も多数あったが、やっぱり買って良かったと思える。迷っている人はぜひ購入すべし。特に「雌について」は素晴らしく鳥肌が立ったなあ。現実の友達とぜひ語り合いたいものである。希望に沿う友人、求む。
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「私はこの短篇集一冊のために、十箇年を棒に振つた。まる十箇年、市民と同じさはやかな朝めしを食はなかつた。(中略)私はこの本一冊を創るためにのみ生まれた。」
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