アロンの杖 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
10あるロレンスの長編小説中(共作の『ユーカリ林の少年』、未完の『ミスター・ヌーン』、『チャタレイ夫人の恋人』の雛型『ジョン・トマスとレディ・ジェーン』の3作を除き、『セント・モア』や『処女とジプシー』、『死んだ男』等は中編として数に入れない場合)、7番目の作品。妻からの支配的な愛情に辟易したアロンは、突如妻子と炭鉱町での仕事を捨て、プロとして通用するフルートの演奏を武器に、ロンドン、ノヴァーラ、フィレンツェへと旅をする。ただしもちろんただのロード・ノヴェルではなく、道中出会ったリリーら一癖も二癖もある人物と気難しく腹を探りつつ付き合い、哲学的な論争を重ねる。ストーリーに楽しめるところは全くなく、ロレンスの思想が登場人物を通じてこれでもかと語られる小説で、正直読むのはかなり苦痛。ただし翻訳は良い
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