死者の書 の商品レビュー
読み終わったあと、主人公がこれからどうなっていくのかが気にかかった。これは人物描写が丁寧にされていたからに違いない。 不思議なアイテムをあちこちに配置するのがうまい。雰囲気作りと、そして読者の思考をあっちこっちに持っていかせる魅力がある。
Posted by
主人公が天才作家の伝記を書くために、とある町を訪れるお話。 前半は、なかなか物語が進まずに退屈でした。 終盤、特にラスト付近はハラハラして面白かったです。 『死者の書』というタイトルは、インパクトがあり、まさにこの物語を表すいいタイトルだと思います。
Posted by
モダン・ホラーを読み漁っていたら、ここにたどり着いたけど、他では読んだことのない、空想と現実の融合が素晴らしい。
Posted by
ジョナサン・キャロルの処女作だそうです。 高校教師のトーマスが子供の頃から愛読していた児童文学の作家マーシャル・フランシス。 作家の創り出す世界、物語に魅力されたトーマスは彼の伝記を書くため、休職し、晩年のマーシャルが住んでいた町に向かう。 同じマーシャルの愛読者である素敵...
ジョナサン・キャロルの処女作だそうです。 高校教師のトーマスが子供の頃から愛読していた児童文学の作家マーシャル・フランシス。 作家の創り出す世界、物語に魅力されたトーマスは彼の伝記を書くため、休職し、晩年のマーシャルが住んでいた町に向かう。 同じマーシャルの愛読者である素敵な女性と出会い、共に天才作家の足跡を辿る。幸せで充実した時を過ごすトーマス達。 ジョナサン・キャロルは幸せな恋人達を描くのが上手い。そして幸せな中に、少しずつ不安を混ぜてゆく。 そして最後の数ページで地に叩きつけられるというわけです。 謎の多い天才作家の実像に迫ってゆく物語と思いきや、まさかの昼ドラ展開や、スリラー要素も次々と投入されてきて、飽きずに一気に読めました。 どんでん返しの多いスリラー映画を観てるようなエンタメ感がありますね。
Posted by
これも積読から。 キャロルは長編の方がいいと聞いていたので、ずっと読もうと思っていた。それでもなかなか手に取れなかったのは、「黒いカクテル」の印象と、このタイトルから怖そうだと思っていたため。しかし実際に読んでみるとそれほどではなくてほっとした。まあ不気味でないことはないのだが。...
これも積読から。 キャロルは長編の方がいいと聞いていたので、ずっと読もうと思っていた。それでもなかなか手に取れなかったのは、「黒いカクテル」の印象と、このタイトルから怖そうだと思っていたため。しかし実際に読んでみるとそれほどではなくてほっとした。まあ不気味でないことはないのだが。それにしてもキャロルは非現実的な設定を現実と地続きにするのがうまいなあと改めて思った。 序盤はどこか青春小説っぽい印象だったのに、気付いたら彼の世界に引き込まれていた。正直訳がいまいちだったのでなかなかはまれなかったが、堪えられないほどではなかった。「マーシャル・フランス」に対するトーマスの情熱に徐々にひきずられていったのが大きいかもしれない。 結末については、そうきたか、と驚いた。しかしそれよりも、トーマスの言葉を通して語られる、マーシャル、そしてトーマスの父がとても魅力的で印象に残ったな。 他の作品も読んでみたいけど……怖くないかが問題かな。
Posted by
確かこの本、ホラー系なので、内容的には話に引き込まれる感じだったと思います。 まあ、自分好みの設定ということですが。 が、著者の文中で使う比喩が、日本人にとって違和感があるものが多く、しかも訳者もへたくそで日本語を読んでいるとイライラして、物語に没頭できなかったという記憶があり...
確かこの本、ホラー系なので、内容的には話に引き込まれる感じだったと思います。 まあ、自分好みの設定ということですが。 が、著者の文中で使う比喩が、日本人にとって違和感があるものが多く、しかも訳者もへたくそで日本語を読んでいるとイライラして、物語に没頭できなかったという記憶があります。 それさえ乗り越えられれば、内容的には面白いかなとは思います。 ただ、ホラー系といっても、オドロオドロ感は少ないし、けっこうあっさりしているので、どっぷりと暗い世界にのめり込みたい方には向いていないかもしれません。
Posted by
「大人のファンタジー読本」で紹介されてたから、ファンタジーだと思って読んだら、全然そんな感じじゃなく、ホラーかと驚いた。 こういうのを“ダーク・ファンタジー”っていうんですね。 といっても、途中まではミステリーっぽかったけど。 “マーシャル・フランス”について、あまりにも詳しく...
「大人のファンタジー読本」で紹介されてたから、ファンタジーだと思って読んだら、全然そんな感じじゃなく、ホラーかと驚いた。 こういうのを“ダーク・ファンタジー”っていうんですね。 といっても、途中まではミステリーっぽかったけど。 “マーシャル・フランス”について、あまりにも詳しく、そして熱心に語られるが架空の作家だという事をわすれそうになった。 なかなか、あらすじの場面にならなくて少しイライラしたけど。
Posted by
前半はちょっと不思議な人達が出てくるだけで「ダークファンタジー」らしさはあまりなく、そこに期待していた私は少々肩透かしをくらった気分だったのですが、 途中で様子が変わりこの町と人々の秘密が明かされてからは、不気味さと奇妙さが増し一気に加速する展開に目が離せなくなりました。 作中...
前半はちょっと不思議な人達が出てくるだけで「ダークファンタジー」らしさはあまりなく、そこに期待していた私は少々肩透かしをくらった気分だったのですが、 途中で様子が変わりこの町と人々の秘密が明かされてからは、不気味さと奇妙さが増し一気に加速する展開に目が離せなくなりました。 作中に出てくる偉大な作家「マーシャル・フランス」の作品が魅力的で、あの世界の人達以外には彼の作品を読む事が出来ないのが残念でなりません。 文章はちょっと読み辛く感じました。 途中で主人公のとった行動、物語に必要だったんだろうけど「う〜ん…」って感じで、そこが難点。 死生観が独特だなぁと思いました。宗教の違いのせいなのかな?
Posted by
2012.4.2読了。 有名な故人の俳優の父を持つ主人公が、大好きな作家の本を書こうとその人物が住んでいた街に出掛けていき、本を書く話。
Posted by
ミステリーともホラーとも言い難い感じでした。他の人のレビューを見て「あっそうかダーク・ファンタジーか!」と気づきました。 完全なタイトル買いだったけど、原題の訳は『笑いの郷』。私に関しては、この邦題で良かったと思います。
Posted by