勝ちを制するに至れり(下) の商品レビュー
下巻ではいよいよ、「注意シテ速ヤカニ処分スベシ」という勅語を舞台にして、何としても津田を死刑にしようと圧力をかける政府と、司法権の独立を守ろうとする児島惟謙のせめぎ合いが描かれます。 さらに著者の筆は、事件後に迫害を受けることになった津田の親族や、ロシア皇太子の容態と日露関係の...
下巻ではいよいよ、「注意シテ速ヤカニ処分スベシ」という勅語を舞台にして、何としても津田を死刑にしようと圧力をかける政府と、司法権の独立を守ろうとする児島惟謙のせめぎ合いが描かれます。 さらに著者の筆は、事件後に迫害を受けることになった津田の親族や、ロシア皇太子の容態と日露関係の悪化を憂える天皇のためにみずからの命を投げ出した烈女・畠山勇子や、津田を取り押さえた車夫たちのその後の人生まで及び、事件がもたらした影響をていねいに追跡しています。
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