宇宙皇子(10) の商品レビュー
宇宙皇子の襲撃を受けた藤原不比等は、急いで平城京への遷都を実行します。宇宙皇子は、藤原京のあった地に流民たちを集めて彼らを糾合しますが、以前のように性急に朝廷との戦いをおこなうのではなく、未来に向けての希望を紡いでいくような地道な活動に取り組んでいきます。 ところが、そんな彼ら...
宇宙皇子の襲撃を受けた藤原不比等は、急いで平城京への遷都を実行します。宇宙皇子は、藤原京のあった地に流民たちを集めて彼らを糾合しますが、以前のように性急に朝廷との戦いをおこなうのではなく、未来に向けての希望を紡いでいくような地道な活動に取り組んでいきます。 ところが、そんな彼らのもとへ葛城王がやってくることになります。彼の正体が分からない宇宙皇子たちは、彼のことを「京忘れ」と呼んで扱いにもてあましますが、王は私鋳銭を作ることを提案して宇宙皇子の苦境を救ったり、流民たちを相手に竹取の物語を話聞かせて彼らの心に働きかけます。そして宇宙皇子は、彼の話に登場する「なよ竹」が、以前無明荒野で出会った姫に違いないと確信するようになります。 やがて朝廷が宇宙皇子たちの動きに気づき、兵を差し向けますが、宇宙皇子たちは彼らに戦いを挑んでつぶされてしまうのではなく、未来に希望をつなぎつつ撤退することを選びます。その後宇宙皇子は、なよ竹との約束を果たすために、望月の夜に月の世界へと帰ることになる彼女のもとへと向かいます。 ストーリーが竹取物語へと接合されるのがやや唐突な感もありますが、ともあれこれで地上編は終了となり、次巻から天上編へと話が動いていくことになります。物語のスケールがかなり大きくなって歴史上の事件との整合性に齟齬が目に付くようになってきているので、次巻以降ストーリーの枠が広がることで、もう少し自由に物語が動かせるようになっていることを期待します。
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流民王国話とかぐや姫話。新鮮さも何もない。 王国王国って、王がいないのに王国って呼ばないだろ…。それに民主的な国を目指しているのに、王政の国を作ろうというのか。王国という言葉を、楽園とかいう意味と取り違えてる。
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