徳川家康 心火の巻(8) の商品レビュー
本能寺の変。 オーソドックスな展開。 秀吉、一気に天下取りに走り始める。 家康、困難な伊賀越えを成し遂げ、地盤を固め始める。 慎重に慎重に。
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大権現様が盟友の死と人生の危機を堪え忍ぶ8巻。 自分の中の家康像では、 伊賀越では信長の死を知り、 狼狽えまくり、前途に絶望して死のうとし、 本多忠勝あたりに殴られて思いとどまり、 ひいひい言いながら岡崎に帰って、 兵を出したところで光秀が討たれた知らせを聞き、 秀吉の行動の速...
大権現様が盟友の死と人生の危機を堪え忍ぶ8巻。 自分の中の家康像では、 伊賀越では信長の死を知り、 狼狽えまくり、前途に絶望して死のうとし、 本多忠勝あたりに殴られて思いとどまり、 ひいひい言いながら岡崎に帰って、 兵を出したところで光秀が討たれた知らせを聞き、 秀吉の行動の速さに唖然とするのだが、 この小説では常に堂々としており、三手先を読みつつ、 どんな状況でも民衆を救うことばかりを考えている。 聖人君子というレベルを超えており、 思わず本に手を合わせたくなってしまう。 この小説の家康公は作者に平和への祈りを 託された存在なので、天から遣わされた 神仏の化身として描かれているのだろうか。 これからは大権現様とお呼びすることにしよう。
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いつか読もうと思っていた作品。「豊臣秀吉」、「織田信長」はある程度知った気でいたので、戦国時代の三大英雄、最後の一人を知るためにと思い読み始める。 結果、非常に感動した。司馬遼太郎作品や池波正太郎作品、世の中の一般的な「家康像」を覆す作品であった。家康がなぜ天下を取り、そして江戸...
いつか読もうと思っていた作品。「豊臣秀吉」、「織田信長」はある程度知った気でいたので、戦国時代の三大英雄、最後の一人を知るためにと思い読み始める。 結果、非常に感動した。司馬遼太郎作品や池波正太郎作品、世の中の一般的な「家康像」を覆す作品であった。家康がなぜ天下を取り、そして江戸幕府260年の平和な時代を築けたのか、おぼろげながら理解できた気がした。 また、著者の目を通して描かれた「家康の思考法」に強く感銘を受け、自己統制の本としても傍に置きたいと思った。
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信長死す。 雪斎の教えがまたもや出てくる。 自我を捨てて無になること。声なき声を聞くこと。 武田信玄との三方原の戦いで、我を通し屈しなかった家康が再び無に立ち返ろうとする様は同じ戒めを何度も繰り返す人生そのものだ。 人間には4つの側面があり2つ3つ欠点がある...
信長死す。 雪斎の教えがまたもや出てくる。 自我を捨てて無になること。声なき声を聞くこと。 武田信玄との三方原の戦いで、我を通し屈しなかった家康が再び無に立ち返ろうとする様は同じ戒めを何度も繰り返す人生そのものだ。 人間には4つの側面があり2つ3つ欠点がある人との和合は美点の触れ合いであり、衝突は欠点のぶつかり合いである。 正直は深く、嘘は浅い。
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本能寺の変後、明智征伐のための秀吉の中国の大返しと、 家康の伊賀越えが描かれた巻。 巻中に秀吉が自分の運の強さを実感している部分がある。 追い風の時はそうであろうと思われる。 その中で、強運の時こそ運試しをされているのであり、そこで手を抜かずにやるか、手を抜くかを見られている。...
本能寺の変後、明智征伐のための秀吉の中国の大返しと、 家康の伊賀越えが描かれた巻。 巻中に秀吉が自分の運の強さを実感している部分がある。 追い風の時はそうであろうと思われる。 その中で、強運の時こそ運試しをされているのであり、そこで手を抜かずにやるか、手を抜くかを見られている。 というように書かれている部分があり、思わずハッとしてしまった。 何事も、淡々とやれる人間でありたいと思う。
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