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星の林に月の舟 の商品レビュー

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2017/01/22
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1987年刊行。ウルトラマン、ウルトラセブン、あるいは帝都物語などで監督を務めた著者の若き日の自伝的小説。特撮の雄円谷プロに出入りする時点から、ウルトラマン、ウルトラセブン、怪奇大作戦の撮影の頃までを描く。小説なので、どこまで真実かは不明であるが、円谷一、金城哲夫、おそらくは上原正三もここで登場し、第一期ウルトラシリーズに携わった人々の、その息づかいや想いを感得できるのでは…。飲み過ぎ、吸い過ぎで死期を早めたであろう、円谷一は人を惹きつける魅力に富んだ人だったのだなあと。また、セブン後半の問題点にも言及。 ただ、些か、奇妙な批判も。セブン脚本家で、アニメーション上がりの人が参入して、ウルトラマンの世界観を攪乱したというような趣旨の件があるが、ウルトラマンを手掛けなかったアニメ脚本家とは、山浦弘靖氏と藤川桂介氏くらいしか思い浮かばない。彼らはむしろ新人に近い存在ではなかったか。特撮を怪獣モノとして周囲から馬鹿にされてきた実相寺をして、当時のアニメーション業界に対する上から目線を感じさせる件は、当時の空気感を雄弁に語るものと思える。  しまった……。藤川氏、ウルトラマンの脚本担当だった…。

Posted byブクログ