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暗国教団の陰謀 の商品レビュー

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2011/05/26

クトゥルー神話の翻訳者としては一番有名、かつ精力的な仕事っぷりを見せる大瀧啓裕氏が自ら筆を取った、ゲームブック。 ドラクエ以降のJRPGの流行に伴い、数多く発行されたゲームブックとしては、当然その題材はファンタジー(もしくは既存のコンピュータゲームそのもの)が主流となるのが必然...

クトゥルー神話の翻訳者としては一番有名、かつ精力的な仕事っぷりを見せる大瀧啓裕氏が自ら筆を取った、ゲームブック。 ドラクエ以降のJRPGの流行に伴い、数多く発行されたゲームブックとしては、当然その題材はファンタジー(もしくは既存のコンピュータゲームそのもの)が主流となるのが必然…という時期に、コズミック・ホラーの雄であるクトゥルー神話を題材とし、かつその翻訳業の第一人者が描くクトゥルー・ゲームブックの存在はかなり異質でありまして、当時一番ゲームブックを読んでいたであろう中高生に強烈なインパクトとトラウマを与えてくれちゃった事は、既読体験者にはきっと分かってもらえるハズw 何せ、とにかく死にます。死にまくります。しかも「大宇宙の深遠なる絶対的恐怖の前には、人間などマジ無力」が信条のコズミックホラーが題材ですから、中には普通じゃない、ホラーな死に方もありまして…(てゆーかぶっちゃけそんなのばっかりw) 「あなたは首の骨を折って死ぬ…」 「あなたは銃で撃たれて死ぬ…」 「あなたは頭蓋骨を割られ、脳を吸い取られて死ぬ…」 「あなたは首を裂かれ、血を吸い出されて死ぬ…」 「あなたは殺される前に発狂してしまう…」 ここまで露骨に、しかも(舞台が現代だけに)生々しい死に方をするゲームブックは、他にはそうそう無いかと思われます。 しかも選択によっては、どちらを選んでも結局死ぬのもあったりして…じゃあ選ばせんなよ!っていうねw 「いあ!いあ!はすたぁ!!」って呪文はここで覚えました。

Posted byブクログ