失踪の果て の商品レビュー
中年の大学教授が大学…
中年の大学教授が大学からの帰途に失踪、赤坂のマンションの一室で首吊り死体となって発見された。いくつかの謎から、捜査は他殺説に傾いた。素材、テーマ別に多彩な変化を見せる推理短編六編。
文庫OFF
奇怪な事件も真相が明るみになると人の業という至極単純な動機に振り回されたことに気付く。女性・金銭・怨恨、いずれかの障壁が人生を狂わせてしまう。なんて愚かなんだ、それがなんて人間臭いんだ。煩う過程が生活に宿る。だから松本清張の作品は面白い。
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「失踪の果て」「額と歯」「やさしい地方」「繁昌するメス」「春田氏の講演」「速記録」の短編6作品が収録。
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失踪の果て・額と歯・やさしい地方・繁昌するメス・春田氏の講演・速記録、6編を収録。 速記録以外は、昭和30年代の作品。速記録は昭和54年。 どの話も面白かった。 携帯電話がない時代、すぐに連絡がとれないというのは、物語を左右して面白い。 (図書館)
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※このレビューにはネタバレを含みます
ミステリーの短篇集。 昔は斬新だったであろう松本清張のミステリーも、今の時代に読むと、火曜サスペンス劇場を思い浮かべてしまう。 それでも新鮮さがあり楽しめると思ったのは、「春田氏の講演」。 日本各地で講演を行う売れっ子評論家の春田氏。 あるとき彼のファンを名乗る美しい女性が現れ、心をときめかせる。 彼女の正体がわかっても、ときめきはなくならなかった。 まるで初恋を描いたような甘い雰囲気を持つ話だ。
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