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ミッドナイト物語 の商品レビュー

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深夜を舞台にしたショ…

深夜を舞台にしたショートショート集。同じ出来事でも舞台が夜だと怖くなるのはなぜだろう。

文庫OFF

9編からなる短編集。…

9編からなる短編集。そこはかとなく面白い、何気なく怖い、作者らしい本。

文庫OFF

2020/01/23

阿刀田高氏の短編小説集。単行本は1984年に刊行。収録作品は、全て1984年に発表されたもの。 タイトルは『ミッドナイト物語』ですが、特に真夜中をテーマにした作品集、という訳ではなく、真夜中のシーンがある作品が幾つも収録されている、という程度。 全体的に阿刀田高作品特有のブラ...

阿刀田高氏の短編小説集。単行本は1984年に刊行。収録作品は、全て1984年に発表されたもの。 タイトルは『ミッドナイト物語』ですが、特に真夜中をテーマにした作品集、という訳ではなく、真夜中のシーンがある作品が幾つも収録されている、という程度。 全体的に阿刀田高作品特有のブラック・ユーモア感は薄め。ブラックなのに切ない、といういくつかの作品が印象的な作品集です。 収録作品全9篇の内、阿刀田高作品には珍しくキレ味の悪いオチの作品が4作品ほどありましたが、それ以外の5篇は、阿刀田高先生の職人芸ともいえる上手さが光るもの。特に、寂しい高齢者をモチーフにした「人生の楽しみ」と「目撃者」は、割と他愛ない結末が、ラスト数行で印象的になるという、実に上手い作品です。 あと一篇あげるとすれば、非常に不思議なバイトを回想する物語「密室の女」。 以下は簡単に各作品の感想を⬇️ 豆粒の秘密 節分の豆撒きで玄関に落ちた豆粒から、夫の秘密に気づいてしまう妻を描いた悲しいミステリー。阿刀田高作品特有のブラック・ユーモアはありません。 カタン カタン 身の回りのものが、次々と電池切れになる1日を描いた一編。 オチは、意味を読者に想像させるタイプ。こういうタイプもありだとは思いますが、阿刀田高作品にこういうタイプは求めていない自分には、期待外れの作品でした。 丑年生まれ クライマックスでは、犯罪サスペンスとして、非常に盛り上がりましたが、引っかけ問題のようなオチに、盛大にズッコケたくなりました。これも期待ハズレの一編。 骨のプラネタリウム 口の上手い友人に都合良く利用される男の物語。読んでいて、先に読んでいた、東野圭吾の『殺人の門』を強烈に思い出させます。東野先生、この作品を参考にしたんではないだろうか、と思ってしまうほど。 この作品の加島と織口の関係は、『殺人の門』の田島と倉持の関係そのまま。織口に利用され続けながら、織口を憎みきれない加島の心情を表現したラストが、美しいとさえ感じる素晴らしいものでした。 人生の楽しみ 三十代独身女が、独居老人である伯父の、株の売買で儲けた金を狙う物語。 ブラックな笑いではなく、ブラックなのに切ない結末が、心に沁みます。 密室の女 10日間、ホテルの一室に独りで閉じこもっているだけ、というアルバイトを引き受けた女性の物語。 不思議な物語ですが、ラストに向けて徐々にイヤーな感じになっていきます。そして豆知識も得られる、という、阿刀田高先生の技が冴え渡る一編です。回想形式にしていることで、ただの不思議な話が印象深くなっています。 目撃者 寂しい老女が、誘拐事件の犯人を目撃する物語。 なんとなく、想像したようなオチではあるものの、その描写のブラック・ユーモアが、平凡なオチでは終わらせていません。 古傷の女 別れた奥さんに訪ねてこられて、恐れおののくサラリーマンの物語。 オチは、漢字の読み間違い、というのは、ちょっと雑な気がしました。阿刀田高作品の中では、かなりの凡作ではないでしょうか。 誘う町 どうしてなのか理由はわからないけれど、その土地に引き寄せられてしまう、という不思議な話。結局、不思議の謎は解かれずに終わりますが、余韻が残る悪くない一篇。

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2015/09/30

2015.8.30読了 これといって強い印象を受ける作品はなかった。 つまり、一ヵ月経った今、思い出せる話がない。

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2012/11/09

限りなくブラックどころか ものすごくブラックな作品たち。 特に男女のブラックなテイストは ほかの作品の追随を許しませんね。 この作品で最も印象にのこったのは あるがけっぷちの女性が体験する 残念な記録である「人生の楽しみ」でしょう。 タイトルだけではハッピーエンドに終わりそうに...

限りなくブラックどころか ものすごくブラックな作品たち。 特に男女のブラックなテイストは ほかの作品の追随を許しませんね。 この作品で最も印象にのこったのは あるがけっぷちの女性が体験する 残念な記録である「人生の楽しみ」でしょう。 タイトルだけではハッピーエンドに終わりそうに思えますが そんなことはございません。 最後に最高の仕打ちが待ち受けております。 でもこれは笑えないのです。 一線を越えたら誰しもが犯してしまうでしょう。 あるものが関わるため。 人の弱さをよく捉えている分 背筋が寒くなります。

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