工芸の社会史 の商品レビュー
『工芸と文明』(1975年、日本放送出版協会)の改訂版で、日本の伝統工芸を幅広く紹介するとともに、その社会的・精神史的背景について論じている本です。 本書の「あとがき」には、「日本と非日本の文化の質的差異を、工芸のなかで比較してみる」ことが本書の基本的立場だと述べられています。...
『工芸と文明』(1975年、日本放送出版協会)の改訂版で、日本の伝統工芸を幅広く紹介するとともに、その社会的・精神史的背景について論じている本です。 本書の「あとがき」には、「日本と非日本の文化の質的差異を、工芸のなかで比較してみる」ことが本書の基本的立場だと述べられています。ただ、とりあげられているのは、陶磁、塗りもの、織りもの、染めもの、彫金、家具などで、古代から近代までと、広範な時代が対象となっているため、日本文化の本質をやや性急に断定しているような印象もあります。
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