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高校生のための文章読本 の商品レビュー

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2022/02/07

「良い文章とは自分にしか書けないことをだれが読んでもわかるように書いた文章である」 p18 創造的な文章は、既存の文章の概念や形式にとらわれ泣いた自由な発想からのみ生まれる。よい文章とは、 ①自分にしか書けないことを ②誰が読んでも分かるように書く という二つの条件を満たしたも...

「良い文章とは自分にしか書けないことをだれが読んでもわかるように書いた文章である」 p18 創造的な文章は、既存の文章の概念や形式にとらわれ泣いた自由な発想からのみ生まれる。よい文章とは、 ①自分にしか書けないことを ②誰が読んでも分かるように書く という二つの条件を満たしたもののことだ。 p70 私たちは時々錯覚する、頭の中に書こうとする内容がまとまったものとして先にあり、それを言葉に置き換えていくのが作文だと。だから、文章が書けないのはたくさんの言葉を知らないからだ、とか、修辞法のいろいろを知らないからだ、とか。 だが、実際は違うのだ。手にペンを持って言葉を紙に書きつけるまで、書こうとする内容などは何もにも見えてこない。少なくとも、口の中で独り言のように言葉を言ってみるまでは、自分が何を書こうとしているのか分かりはしないのだ。 p84 文章を書き始めたばかりの初心者は、とかくものを辞書的に説明しがちである。これでは誰が描いても同じような文章になってしまう。文章から個性的なものが失われるのだ。そうではなく、自分だけがとらえた印象を言葉にすること、描写によって文章は個性的で生き生きとしてくるのだ。 p137 村上春樹 風の歌を聞け 医者の言ったことは正しい。文明とは伝達である。表現し、伝達すべきことがなくなった時、文明は終わる。パチン……OFF。 p156 日記というものは、そもそも自分の体験をよりどころにしながら、階層の中でその事実が微妙に変奏され、そうした体験の主観的再構成を通して、主体のありかを再確認してゆくという構造を持っているものなのだ。 p168 知るということは、これだけしか知らない自分、これだけしか出来ない自分を知るということだ。そう考えると、知ることは恵みであると同時に、悲しみであり、不幸でもある。知りたくないことでさえも、私たちは知ってしまう。そしてもう、引き返せない…。 知識が増えさえすれば世界は隈なく見渡せるようになると思っていた。だが実はいろんなことを知れば知るほど、この世は理解できないこと、愚かしいこと、ひどいことに満ちているのがわかるばかりだ。そして、ちっぽけで無力な私の人生…。 p206 こんなふうに文章がある固有の人格を帯び、表現を統制することを「文体」という。 私たちが他人の文章を模倣したり、気取って書いたり、小説の主人公にでもなったように陶酔して書いたりする場合、それらの文章は多かれ少なかれある文体を目指しているのだ。言い換えれば望ましい人格の実現を目指しているのだ。

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2019/01/06

読書再開にうってつけの本。この本を買った高校生の自分、その後なんとなく捨てずにいた自分、20年ぶりに読もうと思った自分、ついでにこの本を置けるスペースが残っていた自分の本棚すらほめたい。

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2016/04/04

これはほんとうに良い本。間違いなく、言葉のライザップ。言葉を使う力について、結果にコミットしたいなら、老若男女問わず、良い本すよー、と言いたい。 なぜなら、多様なテーマを扱った文章、その文章の核となるものを自分の言葉にして噛み砕くための出発点となるであろう問い、そしてその解説、上...

これはほんとうに良い本。間違いなく、言葉のライザップ。言葉を使う力について、結果にコミットしたいなら、老若男女問わず、良い本すよー、と言いたい。 なぜなら、多様なテーマを扱った文章、その文章の核となるものを自分の言葉にして噛み砕くための出発点となるであろう問い、そしてその解説、上記3つが収められ、そのどれもが実に素晴らしく、いい感じに作用、言葉の力を感じさせ、身につけさせる、という体裁をとっているからだ。 例えば、体験の重み、というテーマでは、ご存知、野坂昭如さん「火垂るの墓」が載っている。そこでは、最後の3行だけが、前文とは異質な、冷淡で客観的な表現になっていて、その効果に意図されたことが問われる。その解説は、まさに「目を開かれる」解説である。具体的に言えよ、馬鹿野郎、って感じかも知れないが、まぁ、読んで下さいな、、、 表現に興味のある人は読むと良いと思いまーす。

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2015/02/17

高校3年の夏休みの国語の課題が、この本を読むことでした。 ほかの退屈でつまらない課題はぎりぎりまでしないで、興味本位で読んだこの本は面白くて、高校を卒業しても、何回かページをめくりました。 いろんな作家(音楽家の楽譜を含む)の文の抜粋や短編全部が載っていて、こんな面白い文がある...

高校3年の夏休みの国語の課題が、この本を読むことでした。 ほかの退屈でつまらない課題はぎりぎりまでしないで、興味本位で読んだこの本は面白くて、高校を卒業しても、何回かページをめくりました。 いろんな作家(音楽家の楽譜を含む)の文の抜粋や短編全部が載っていて、こんな面白い文があるんだ!と素直に感動して、小学校以来けっこう冷めていた読書熱がよみがえりました。

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2012/08/31

P.30にこの本で言いたいことがまとめられている気がする.自分にしか書けないもの.それを言葉を用いて相手に伝える.

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2012/01/05

編集された方々のセンスが光る一冊。 扱われている内容が多岐にわたるので、高校生という多感な 時期に様々な思想に触れることが出来たのは良かった。 また、最後に問いかけが用意されていて、文章力を向上する 練習が行えるのも本書のよいところであった。 高校生だけでなく、多くの人に一読を...

編集された方々のセンスが光る一冊。 扱われている内容が多岐にわたるので、高校生という多感な 時期に様々な思想に触れることが出来たのは良かった。 また、最後に問いかけが用意されていて、文章力を向上する 練習が行えるのも本書のよいところであった。 高校生だけでなく、多くの人に一読を勧めたい書である。

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2010/06/17

この本の内容がどうだという話ではなく、 実際に高校生のときに読んでいたという話。 つまり、この本の中身とは関係なく、この本と過ごした時間があって、それがなんとなく私にとっては宝箱のような時間だったのだということ。 また読みたいなー

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2009/10/04

この本はよく出来ています。高校生じゃなくても、文章読本として充分に読めます。却って作家の書いた分かりにくいものよりも、具体的でいいのかも知れません。

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2009/10/04

4年間くらいかけてやっと読めた。上手な表現の仕方も学べるし、ドストエフスキーから筒井康隆さんまでいろんな作家の文章が読めるのでとても楽しい。

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2009/10/04

大人になっても全く飽きない本。何気なく読み流してしまいそうな随筆も、付録の解説でより深く掘り下げる事ができます。教材にこの本をチョイスした高校の先生に感謝。

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