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驚異の発明家の形見函 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2015/07/28

形見函からある発明家の一生を追って行く物語。 この人の文体が長めなのか。私にはところどころ、くどいように感じた。 続編があるらしいので探してみたい。

Posted byブクログ

2015/03/28

欧風煮込みにタンニン濃いめの赤ワインを合わせたよう。じっくり味わう楽しみのある物語。 ついつい「香水」のグルヌイユを思い出し、導いてくれる人、そばにいてくれる人、支えてくれる人がいることの幸いを考えてしまった。

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2014/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

師弟のすれ違い、歴史に翻弄される運命、天与の才能もつ職人の生き様など、漫画の『からくりサーカス』好きなら、楽しんで読める一冊。ただし、現実世界に存在しない小道具は出てこない。 18世紀のフランスを中心とした啓蒙主義、百科事典の隆盛などを知っていると、ニヤニヤしながら読める。 逆に言えば、世界史に出てくる人名や発見、単語に興味が無い読者にとっては、この小説が描写している時代背景の細かさ、密度が理解できないであろうことは、容易に想像できる。 読者を選ぶ本ではあるが、好きになる人は惚れるタイプの、『あり得たかも知れない物語』。

Posted byブクログ

2011/04/04

個人的には、主人公がものづくりに打ち込んでいるシーンと、文房具や発明品などの羅列される描写が読んでてとても楽しかった。 原文には翻訳しきれない言葉遊びが数多く散りばめられている様子。 こういうとき、原文を隅々まで味わえるような語学力と知識がほしいものだなあと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

圧倒的! なーんておもしろいんだろう。 時間も空間も超えて、そして博覧強記なこの一冊。とんでもない作家が登場したもんだ。 それにしても、うれしいことに、この翻訳家は『マジック・バス』の大島豊氏なのであります。ほんっとに難物に挑戦なさってる。この作家、どうなっていくのか楽しみです。

Posted byブクログ

2009/10/04

形見函におさめられた、一見意味がないように思える品々は、物語が進むにつれて精彩を帯びる。姉妹編はあまりお勧めしないが、これは星5つで。

Posted byブクログ

2009/10/04

「私」が骨董オークションで手に入れた函は、形見函と言われるものだった。 他人にはただのがらくたにしか見えないが、 それを作った本人にとっては、人生の転機や想い出となった品々なのだ。 この函を作ったのはクロード・パージュ。 フランス革命前夜に自動人形を作った男の物語。 なかなかよ...

「私」が骨董オークションで手に入れた函は、形見函と言われるものだった。 他人にはただのがらくたにしか見えないが、 それを作った本人にとっては、人生の転機や想い出となった品々なのだ。 この函を作ったのはクロード・パージュ。 フランス革命前夜に自動人形を作った男の物語。 なかなかよかった。 装丁もかなり気を使っている感じだし。古い本の手触りと臭いが感じられる作品。 もっとビックリドッキリメカが出てくるのかと思っていたら、 基本的には発明家のクロードの人生がずっと描かれている。 この作品が評価されているのは、別に奇天烈なものを書いてではなく、 18世紀のフランスが生き生きと描かれている点だろう。 個人的に、フィクションの完成度は、食事のシーンのでき如何だと思っている。 その点、この作品は、クロードの師匠の館での食事や、パリの安くて上手い定食屋、意地悪な本屋のいかにも不味そうな健康食。 その全てがリアルに描かれているのが嬉しい。あぶり肉が焼けているシーンと来たら!これだけで合格(笑) そして、クロード以上にその師匠が非常に魅力的。 ラスト近くで、その師匠は人に教える技術は最高だ、と言われるけど、説得力がある。

Posted byブクログ