60年代が僕たちをつくった の商品レビュー
とある都立高校の同級生たちが、激動の60年代をいかに生き、その後の人生を送ったかをまとめた本。個人ドキュメンタリーみたいな感じか。著者は某有名出版社の人(当時)だけに、読み物としてもおもしろい。 60年代の青年の生活や心情を調べたいときに、資料としても使えるのではないかと思う...
とある都立高校の同級生たちが、激動の60年代をいかに生き、その後の人生を送ったかをまとめた本。個人ドキュメンタリーみたいな感じか。著者は某有名出版社の人(当時)だけに、読み物としてもおもしろい。 60年代の青年の生活や心情を調べたいときに、資料としても使えるのではないかと思う。
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著者は団塊の世代。1966年に都立西高を卒業し岩波に勤務。7人の仲間の38年ぶりの旅行で締めくくられます。当時の西高の教師などが紹介されていますが、私の母校も同様の雰囲気がありました。もしかすると都立(県立)エリート主義の名残りかも知れませんが、確かに旧制中学の教養主義と戦後の民主主義の担い手のミックスの雰囲気があったのだろうと思います。私よりも4年先輩ということになりますが、60年代の輝かしいそして、貧しい思い出の日々が懐かしいですね。空き地での草野球、破れた接ぎあてのズボン・・・。今と違い著者と私の4年の差はあまり変化がなかったのだろうと、と思います。やはり時間がゆっくり流れていたのでしょうか。いかにもモノクロ時代の古い写真が似合いそうな感覚があります。どうして60年代にあれだけのエネルギーが発散できたのか、今の元気がない時代には考えられない青春を感じます。そしてそれは決して日本だけではなかった。60年代の反戦運動、パリの学生運動、中国の文化大革命、カストロとゲバラ。そしてカダフィの登場。69年10月21日の国際反戦デーの盛り上がりも懐かしいです。
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