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高野切第三種 伝紀貫之筆 の商品レビュー

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2024/01/02

高野切第三種、お手本となる現存する切の現物大写真集。コピーして、使いましょ。 実践の書道講座を受講しているのですが、講師の先生がこの世界では、たぶん若手で、現役研究者なので、毎回10分程度の座学がとっても面白い。 ⚪︎高野切は、現存する古今和歌集の最古級。 ⚪︎全二十巻の巻子本...

高野切第三種、お手本となる現存する切の現物大写真集。コピーして、使いましょ。 実践の書道講座を受講しているのですが、講師の先生がこの世界では、たぶん若手で、現役研究者なので、毎回10分程度の座学がとっても面白い。 ⚪︎高野切は、現存する古今和歌集の最古級。 ⚪︎全二十巻の巻子本。巻物だったのです。 ⚪︎そのうち完本は、5、8、20 の3巻のみ。 ⚪︎高野切として一部現存するものは、1、2、3、   9、18、19巻。 他は、失われた物とされている。今でも、ふっとどこかのお蔵とかから、切の状態で出てくることはあるらしい。 そうなると、茶道の掛軸や高尚な贈答品等として、断切にするとは、思い切ったことするなあ(なんてことするんだ!)と思っていたけど、自然災害や戦争、人災などを考えれば、分散されてたことが千年を超えて残されたということもあるのかな。 ⚪︎筆跡により第一種、第二種、第三種により分類される。計画的に分担して書写した寄合書。 1巻と20巻は、第一種の筆跡。重要巻を書いていることから、第一種が上席。 第二種は源兼行が、定説。中流貴族らしい。この人が、平等院鳳凰堂の扉に経を書いていることが確認されているので、建立が1053年からして、高野切が、1049年頃に信憑性が高まる。 仮名書道は、さらさらというイメージだったけれど、これは、全く違っていた。想像以上にゆっくり。第三種解説の「おほどかなる女手の、うるわしく、心とどめて書き給へる」を感じられるようになるのは、まだ遠い。

Posted byブクログ