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リビング・ウィルと尊厳死 の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2010/09/16

この本は2004年度生選抜の成城大学法学部AO入試で課題と書となっていた本である。その時に購入したのだが、なんとなく読み進まないで積読してある状態だった。 ちょうど高校生の生徒が現代社会で「リビング・ウィル」という言葉を覚えてきた。しかしそれが彼女にとっては初めての「リビング・ウ...

この本は2004年度生選抜の成城大学法学部AO入試で課題と書となっていた本である。その時に購入したのだが、なんとなく読み進まないで積読してある状態だった。 ちょうど高校生の生徒が現代社会で「リビング・ウィル」という言葉を覚えてきた。しかしそれが彼女にとっては初めての「リビング・ウィル」との出会いであった。 現代の日本の中でも随分と聞かれるようになってきた「終末期医療」や「尊厳死」であるが、その内容や「リビング・ウィル」などの生前遺言書などは未だに知られていないのが現状である。本書にも登場したが、アメリカでは幼稚園から「死の教育」が始まる。日本ではそれに重なるものさえ見当たらない。私はたまたまだが道徳教育が盛んな時期に小学校や中学校生活を送って言っため、「安楽死」をテーマにしてクラスで話し合ったことを覚えている。しかしながらそういったことは稀であり、誰もが経験してきているわけではない。身近な「死」が感じられない現代社会だからこそ、考える機会、考えさせる機会というものが必要なのではないかと切に感じた。成人式で配られた「臓器提供意思表示カード」についても、「死」について考えてこなかった者に対して渡しても何の意味があるだろうか。今の日本では現代社会という強化で「扱う」、成人式で「渡す」だけでそういった義務を逃れているような気がしてならない。これからのことをより一層考える上での重要な一冊となった。

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2014/10/26

[ 内容 ] 人生の最期―愛する人にも自分にも、確実にやってくるその時を、どう迎えるか。 たとえ不意に、剥き出しになってそれが立ち現れるとしても、できるだけ自然に任せて、必要以上に苦しまず、心安らかに逝きたい。 科学、医学の発達の結実なのかどうか、生と死の境目で起こることが、より...

[ 内容 ] 人生の最期―愛する人にも自分にも、確実にやってくるその時を、どう迎えるか。 たとえ不意に、剥き出しになってそれが立ち現れるとしても、できるだけ自然に任せて、必要以上に苦しまず、心安らかに逝きたい。 科学、医学の発達の結実なのかどうか、生と死の境目で起こることが、より複雑に、より奇怪になっていくようにみえる今日、立ち止まって自分なりに考えてみたい。 死んでゆく者として、最後の権利を主張することは可能なのか。 自分の最期を自分の手に取り戻すには、どうすればいいのか。 [ 目次 ] 第1章 最期の自己決定権 第2章 安楽死事件の衝撃 第3章 欧米の慈悲殺と死ぬ権利 第4章 日本の安楽死運動 第5章 終末期医療と尊厳死 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2009/10/04

21/03/2008 リビング・ウィルとは生前に無意味な延命処置を拒否するという旨を意思表明する生前発行の遺書である。 欧米では患者の権利として広く普及しているが欧米と日本との個人の価値観の違いからか日本では妨げになっている場合がある。例えば家族から医療費の負担を恐れて患者本...

21/03/2008 リビング・ウィルとは生前に無意味な延命処置を拒否するという旨を意思表明する生前発行の遺書である。 欧米では患者の権利として広く普及しているが欧米と日本との個人の価値観の違いからか日本では妨げになっている場合がある。例えば家族から医療費の負担を恐れて患者本人にリビング・ウィルを書かせる可能性も否定できない。本書はリビング・ウィルと尊厳死について分かりやすく記した入門書。 『オランダでは2000年10月精神的苦痛による理由で健康体の老人を安楽死させた医師に対して刑事責任を問わないという判決が下された。裁判にかけられた医師は「もう生きる価値がない」と訴える86歳の独居老人の願いを聞き入れ、体に異常がなかったにもかかわらず死亡させてしまったのである。オランダでは「精神的な苦痛」による安楽死が事実上、認められたことになる。』 将来的には日本でも充分考えられることだ。

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