800 の商品レビュー
夏の青春小説。読んだ…
夏の青春小説。読んだあと映画版がすごく気になりだした。
文庫OFF
おもしろい!!
「陸上の格闘技」800メートルを駆け抜ける2人の高校生。ランナーたちがくりひろげる、爽快かつ鮮烈な、問答無用の青春小説。躍動感あふれる世界と、みずみずしい登場人物たちを、ぜひご堪能ください。
yoko
感想 吹き抜ける風。そこには汗と肉の薫りがのる。青春は綺麗なだけではない。大人たちの作った枠の中では手足を伸ばせない。だからはみ出る。
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10代の頃に初めて読んで気に入って、遠く離れたこの地まで連れてきていた一冊。ページをめくるのは実に15年以上ぶりで、物凄く久し振りの再読である。 読み出す前から、薄々感じていたことが裏付けされていく数日間だった。今の私の感覚では、もうこの作品を純粋に楽しむことができない。出産を経...
10代の頃に初めて読んで気に入って、遠く離れたこの地まで連れてきていた一冊。ページをめくるのは実に15年以上ぶりで、物凄く久し振りの再読である。 読み出す前から、薄々感じていたことが裏付けされていく数日間だった。今の私の感覚では、もうこの作品を純粋に楽しむことができない。出産を経験したことが大きいのかもしれないが、明らかに子どもである登場人物がカジュアルに法律違反してしまうのが、もう駄目で。それが物語の中で重要な鍵になっていたりとか、キャラクターを引き立たせるための行動描写だったりは平気なのだけれど、ここではみんながみんな当たり前のように受け入れている。いや、わかる、昔は大らかだったの。その空気感はしっかり経験してるからわかってはいるんだ。ただ「当たり前」で「イケてる若者は皆そうでしょ?」みたいなのが、もう感覚的に受け入れられない。性的な触れ合いも、微妙さを感じて現実に引き戻されてしまうことがままあった。 でもやっぱり、文章の疾走感は圧倒的に清々しくて。中沢と広瀬のコントラストと、交わる関係性とを乗り越えた先にある新人戦のレースは改めて読んでもゾクゾクする。一人称だからだろうか、800mを駆け抜ける二人の身体感覚にシンクロできるのが気持ち良い。ラストのレース描写によって、青春の爽やかさはしっかりと得られた。 そう、爽やかさは確かに感じはしたのだけども……若かりし頃とは作品の印象ががらっと変わってしまったことが寂しい。あと地元出身者として「相模湾はそんなにきれいだったかなあ……」という野暮な疑問さえ頭をよぎった。作品を摂取するには適切な年代がある場合もあるんだなあ……と、しみじみと今、考えている。
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走る中で自分を見つめ直し、精神を研ぎ澄ます。そんな彼等と対峙する少女達も自ずから精神性を向上させていく。対照的な二人のランナーと、彼らの出会う仲間達による、情熱的かつ優美的な物語。個人的に非常に好みでした。
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水と油のような二人の高校生目線が交互に入れ替わって話が進んでいく。 走ることの気持ち良さが夏の爽やかな風、キラキラした日差しの雰囲気と共に伝わってくる。 高校生らしい、友人や恋愛・性に関する悩みとかがあって陸上一色で生きてる訳ではないリアルさがある。 物語の結末のレースに立った時...
水と油のような二人の高校生目線が交互に入れ替わって話が進んでいく。 走ることの気持ち良さが夏の爽やかな風、キラキラした日差しの雰囲気と共に伝わってくる。 高校生らしい、友人や恋愛・性に関する悩みとかがあって陸上一色で生きてる訳ではないリアルさがある。 物語の結末のレースに立った時「自分らしさ」を求めて走る姿が爽快だった。
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水滴が浮かび、じっとり湿っている。 それでいてカラリ乾いてもいる。 400mトラックを2周走る800m走。 高校生ランナーたちの青春と恋の物語。 しなやかな肢体、美しい海、 陸上競技場のアンツーカーの赤と芝生の緑が、 陽の下で眩しく輝く。 小便の臭いが漂い、油にまみれた町が、 ...
水滴が浮かび、じっとり湿っている。 それでいてカラリ乾いてもいる。 400mトラックを2周走る800m走。 高校生ランナーたちの青春と恋の物語。 しなやかな肢体、美しい海、 陸上競技場のアンツーカーの赤と芝生の緑が、 陽の下で眩しく輝く。 小便の臭いが漂い、油にまみれた町が、 覆いかぶさるように迫って来る。 相反するものが一人の中でせめぎ合う。 結局、人は自分が持っていないものを欲し、 自分の手の内にあるものは 取るに足らないと思うのかもしれない。 いつだって他者は輝き、 その陰で自分は小さくみすぼらしい。 かと思えばふとした瞬間、 世界を手に入れた気分にもなる。 乾いた世界、どろどろに汚れた世界、 じっとり湿った感情、輝きに満ちた感情。 青春とはそうしたものが、 瞬間移動のように切り替わる時代かもしれない。 人が無いものを求めるのは他者だけではない。 過去の時代、青春にも過剰な夢を押し付ける。 渦中にあった時には、のたうち回って苦しみ、 逃げ出しかったにもかかわらず。 2周走る間に人生は変わる。 走ることを止めなければ、幾つになっても。
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ある人に誘われて読みました。なかなか爽やかな青春小説です。 読み始めは中沢のキャラに引っ張られて、なんだかスラムダンクみたいという感想でした。確かにキャラがみんな極端で、そういう意味では漫画チックな印象は最後まで残ります。 しかし、後半は恋愛模様が入ってきて俄然冴えてきます。...
ある人に誘われて読みました。なかなか爽やかな青春小説です。 読み始めは中沢のキャラに引っ張られて、なんだかスラムダンクみたいという感想でした。確かにキャラがみんな極端で、そういう意味では漫画チックな印象は最後まで残ります。 しかし、後半は恋愛模様が入ってきて俄然冴えてきます。 ただ、私には一寸若すぎるなというのが感想です。しかし、著者の川島さん、ほぼ私と同年齢なんですね。もっとも1992年の作品ですけど。
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終盤、躍動感があって良かった。タイプの全く違う二人だけど、自然と切磋琢磨してる状況が微笑ましかった。それにしても、女性陣はみんな大胆なキャラクターだった。
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ウ~ン。高校生ってそんなに進んでるんかいな。とオヤジ発言。 800メートル走の苦しさ、醍醐味もかいまみせながらも青春エロ小説です。好きです。
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