21世紀への手紙 の商品レビュー
1985年に茨城県つくば市で開かれた 国際科学技術博覧会(つくば万博)の会場に、 タイムカプセル郵便のポストが設置されていました。 そこに投函された手紙は大切に保管され、 16年後の2001年の元日に配達されました。 その数は328万通に及んだそうです。 手紙を書いた人たち、受け...
1985年に茨城県つくば市で開かれた 国際科学技術博覧会(つくば万博)の会場に、 タイムカプセル郵便のポストが設置されていました。 そこに投函された手紙は大切に保管され、 16年後の2001年の元日に配達されました。 その数は328万通に及んだそうです。 手紙を書いた人たち、受け取った人たちには 悲喜交々のドラマが待ち受けていました。 16年という年月の重さを感じないわけにはいきません。 もうこの世にはいない人から手紙を受け取った人もいました。 肉筆は紛れもなくその人が生きていたことの証。 その人の温もりを感じることができるものです。 受け取った人の気持ちを想像するだけで涙が出てきます。 エミリー・ディキンソンの言葉「手紙は滅びない命」を 思い出しました。 本書を読んでいると、亡くなった人の手紙が 残された人の慰めになることがよく分かります。 私が死ぬときも、金銭的な財産は残せなくても 手紙なら残せるかなとふと思いました。 ただ手紙は相手があってこそ書けるもの。 死ぬときに手紙を残したいと思う相手がいるかどうかは また別の話。生きている間、私がどのように人と 関わっていくのか、それが肝心なことだと 言われているようにも感じました。 今また16年後に手紙を届けてくれると言われたら、 私は誰に手紙を書くのかしら。 考えさせられます。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 20世紀に投函され、16年間眠っていた328万通の手紙が、21世紀が始まるまさにその日に届けられたとき、静かな感動はやがて日本中にひろがってゆきました。 亡くなった息子が4歳のときに書いた元気いっぱいの葉書。 16年前に落とした涙がそのまま残る手紙―親を思い、子を思う人々のこころは、時空をこえて、愛する人のもとに届きました。 この手紙の中から聴こえてくる声は、私たち日本人に、明日を生きる希望と勇気を与えてくれます。 [ 目次 ] 第1部 20世紀の私から21世紀のあなたへ(22歳のあなたに;真愛は今0歳です;お母さんが生命をかけて生んだのが、悦ちゃん、あなたです ほか) 第2部 16年の時をこえて(最後のプレゼント;古いアルバムのなかの私;夢とともに生きた娘に ほか) 第3部 ポストカプセル328万通のはるかな旅(2001年1月1日;人生の分かれ道に立って;昨日と明日のあいだで) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
Posted by
気持ちのこもった手紙をもらった人は幸せだ。16年の時を経て届いた手紙にその人達の人生が重なり涙してしまう。
Posted by
- 1