其の一日 の商品レビュー
最後の「釜中の魚」は「奸婦にあらず」の一場面を切り取ったような作品。書かれたのはこちらが先で,これを書いたので,「奸婦…」を書きたくなったのか,と思わせる。(設定は,少々違うけど)
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夕刊の連載小説で文体が気に入って、この著者の作品が読んでみたくなった。でもいきなり長編も辛いと思い、短編集にする。 時代小説は背景がよくわからないから、とほとんど読んでこなかったけど、ストーリー性に引き込まれて、すんなり読めた。 4作品中3作品が、主人公が生誕の秘密や夫の秘密など...
夕刊の連載小説で文体が気に入って、この著者の作品が読んでみたくなった。でもいきなり長編も辛いと思い、短編集にする。 時代小説は背景がよくわからないから、とほとんど読んでこなかったけど、ストーリー性に引き込まれて、すんなり読めた。 4作品中3作品が、主人公が生誕の秘密や夫の秘密など思いも寄らない事実を、パンドラの箱を開けるように次々と知っていく、というストーリー。 処罰を目前にした藩主がこれまでの身勝手な自分を反省する『立つ鳥』、夫の死後、夫と姑の間に恋愛感情が生まれていたことを知り愕然とする妻を描く『蛙』は、意外性や心理描写がなかなかよかった。
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