10人のノンフィクション術 の商品レビュー

関朝之(著者)

2012/09/27

佐野眞一、鎌田慧、後藤正治、櫻井よしこなど10人に、ノンフィクションの書き方について聞くというもの。鎌田慧の手法について「鎌田方式」と、本人が勝手に名付けているのか実際にそう呼ばれているのか知らないが、それはいわゆる「体験的ジャーナリズム」の手法であって、ジョージ・オーウェルやジョージ・プリンプトンなどの先例があるということを知らないのではないか。日本独自の特別な発見とでも思い込んでいるとしたら、無知も甚だしい。

また後藤正治の本文中に本田靖春『不当逮捕』が出てくるが、章末の（後藤作の）「著書ガイド」の中に「不当逮捕」のあらすじが紹介されている。これはどういうミスなのか。意味がよくわからない。

内容は薄く、チャイルディッシュな印象。もっと勉強しなはれ