ゴーンが挑む7つの病 の商品レビュー
ゴーンが逮捕された。 なぜゴーンが多額の報酬の収入を隠そうとしたのか? 日産の幹部は、それをなぜ、止める事ができなかったか? 2000年の発行の本は、ある意味では、ゴーンが一番輝いていた時期。 日産の中にあった問題は、日本の企業の問題でもあった。 その 7つの病とは、 1.縦割...
ゴーンが逮捕された。 なぜゴーンが多額の報酬の収入を隠そうとしたのか? 日産の幹部は、それをなぜ、止める事ができなかったか? 2000年の発行の本は、ある意味では、ゴーンが一番輝いていた時期。 日産の中にあった問題は、日本の企業の問題でもあった。 その 7つの病とは、 1.縦割り組織、セクショナリズム 2.生産と雇用の過剰 3.系列取引 4.海外事業の稚拙さ 5.多様性に乏しい組織 6.メインバンク、借金依存体質。有利子借金でも4兆円。 7.技術偏重・ブランド軽視。 石原の労組介入を嫌い、闇雲に 海外に進出。 久米豊は、バブルに浮かれて、拡張政策と巨額の借金。 何れにしても、顧客を無視し、利益追及をせず、 セクショナリズムー分権による 統合するリーダーシップが発揮できない。 トヨタは、ファミリー企業で、創業者の求心力が強い。 ホンダは、ホンダイズムによる技術革新をコアとしていた。 日産は、いい技術がありながら、それを生かせず、求心力がなかった。 それを、ゴーンの持つ強力なリーダーシップによって、 「サバイバルプラン」の実行とV字回復。 この時の横断型組織の作り方が、面白い。 また、情報管理の仕方も卓越しているが、その手法が自分の首をしめた。 「答えは内部にある」と言うゴーンの指摘は正しく、現場に耳を傾けた。 車が 楽しくて、素敵でなければならないと 国際経験のある日本人デザイナーをヘッドハンティング。 日産を再生させる原動力としてのゴーンが よくわかるが、 その後、その 求心力を 「我欲」に導いてしまった事が、 同じような 強権的支配が 形成されたと言う事ですね。 やはり、20年近く君臨し、次世代を育成できなかったことに 大きな問題があったと言うことか。 成功が、自分の成功と勘違いして、失敗に至った。 やはり、金の魔力は 人の運命を変える。 さて、日産はどのようなビジョンを持って、次に進めるのだろうか? それが、楽しみでもある。 2000年の時の輝かしいゴーンを知る上で、貴重な本とも言える。
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ルノーとの合併で送り込まれたゴーン氏による日産改革のドキュメント。 この本が出たころは成功するかどうか分からなかったが、今日では日産は十分復活できているように見える。 「7つの病」に関しては日産は本気でやばかったというのが実感できた。
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日産リバイバルプラン発表後間もない2000年出版の本。ゴーン氏以外の視点(ゴーン氏の側近、CFTメンバー、日産労組等)から日産改革が語られている点が興味深い。7つの病は日本企業共通の症状だが(政治や教育も同様)、8年経った今でも状況に変化はなく、むしろ静かに悪化している。
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○ゴーンさんの講演を生で聞きました。 −目標とは、社員が信じられるものでなければならない。 には感心しました。
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