乱歩の選んだベスト・ホラー の商品レビュー
乱歩が選んだだけあて…
乱歩が選んだだけあて良質な作品が沢山楽しめます。
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乱歩のエッセイ「怪談入門」と、その中で言及された作品から選び抜かれたホラーアンソロジー。古い作品ばかりなので、独特の雰囲気もあってじっくりと浸りたくなるような作品ばかりです。読んだことがあるのはジェイコブズ「猿の手」と乱歩の「目羅博士」くらいしかないので、とても勉強になった気もし...
乱歩のエッセイ「怪談入門」と、その中で言及された作品から選び抜かれたホラーアンソロジー。古い作品ばかりなので、独特の雰囲気もあってじっくりと浸りたくなるような作品ばかりです。読んだことがあるのはジェイコブズ「猿の手」と乱歩の「目羅博士」くらいしかないので、とても勉強になった気もします。 お気に入りはH.H.エーヴェルス「蜘蛛」。冒頭の一文だけでもあまりに不吉で引き込まれました。そしてどんどん募る不穏さも好み。もともと乱歩の「目羅博士」が大好きなので、その元ネタともなればそりゃあ好みだよなあ、と納得。 ブラム・ストーカー「猫の復讐」も凄惨なホラーだけれどお気に入り。ただし猫好きにとっては、この猫が実にあっぱれで素晴らしいと思ってしまいました。どう考えてもあの人が悪いっ!
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以前、誰だったか忘れたのですが芸能人が今まで自分が読んできた小説の中で一番怖かったのが「猿の手」だという話をしていて、ずっと気になっていたのものをやっと読めました。 いわゆるおまじない系の斜め上の解決ってやつですね。これは怖かった。ラストの展開は、まるでホラー映画を見ているように...
以前、誰だったか忘れたのですが芸能人が今まで自分が読んできた小説の中で一番怖かったのが「猿の手」だという話をしていて、ずっと気になっていたのものをやっと読めました。 いわゆるおまじない系の斜め上の解決ってやつですね。これは怖かった。ラストの展開は、まるでホラー映画を見ているように脳内で映像が再生されました。他は「災いを交換する店」が面白かった。 全体的にホラーっていうより世にも奇妙な物語系の不思議な話が多かったように思います。面白かったんですが、どうもわたしは翻訳物のまどろっこしい文体が苦手で、読んでいるとしんどくなってきた。翻訳物が楽しめるかどうかは訳者の技量もかなり影響してくると思いました。 乱歩の「目羅博士」はやっぱり面白かったです。元ネタの「蜘蛛」は別に怖いとは思わなかったのですが、目羅博士の演出が不気味で怖くていい。(特に窓から顔を覗かせるシーンの描写が好き)
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個人的には「猿の手」「専売特許大統領」「蜘蛛」が好みの作品。 しかし、話の先が読めるものが多かったのでその点が少々残念だった。
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『妃は船を沈める』で『猿の手』がモチーフになっていたので読んでみました。 その筋では?有名な古典ホラーだそうです。インドの行者から譲り受けた、願い事を三つかなえる代わりに災いをもたらすという猿の手を手に入れた英紳士と家族の話。紳士が200万ポンドを願った翌日、息子が工場で機械に...
『妃は船を沈める』で『猿の手』がモチーフになっていたので読んでみました。 その筋では?有名な古典ホラーだそうです。インドの行者から譲り受けた、願い事を三つかなえる代わりに災いをもたらすという猿の手を手に入れた英紳士と家族の話。紳士が200万ポンドを願った翌日、息子が工場で機械に巻き込まれて事故死、その弔慰金がきっかり200万ポンド。悲しみのどん底で夫人は息子が生き返ることを願うが…。というような短く分かりやすいストーリー。何故これを読んだかというと、前段の『妃は〜』でこの内容が議論されていたから。しかしこれはただの「怖い」話ではなく、たった1行の伏線で読者を全く別の結末に導く計算されつくした凄い話だった、というわけ。これ『妃〜』で解説が入る前にわかったときは感動モノでした。おおーこれはすごい!と思わず声に出して唸る。名作たるもう一つの所以なのかしら。こういうものとの出会いを与えてくれたアリスに感謝。
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質の高いアンソロジーだった。 このジャンルでは有名な既読の短編も幾つか あったが、セレクトのセンスも良く全体的には とても楽しめた短編集であった。 個人的に良かった作品 W・W・ジェイコブズ「猿の手」 ブラム・ストーカー「猫の復讐」 E・F・ベンスン「歩く疫病」 コナン・ドイル...
質の高いアンソロジーだった。 このジャンルでは有名な既読の短編も幾つか あったが、セレクトのセンスも良く全体的には とても楽しめた短編集であった。 個人的に良かった作品 W・W・ジェイコブズ「猿の手」 ブラム・ストーカー「猫の復讐」 E・F・ベンスン「歩く疫病」 コナン・ドイル「樽工場の怪」 マーガレット・オリファント「廃屋の霊魂」 ウィルキー・コリンズ「ザント夫人と幽霊」 ジョージ・マクドナルド「魔法の鏡」 ロード・ダンセイニ「災いを交換する店」 W・L・アルデン「専売特許大統領」 H・H・エーヴェルス「蜘蛛」 江戸川乱歩「目羅博士」
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【猿の手/W.W.ジェイコブズ】―短篇。 願をかけると、ごく自然な形で願いがかなう「猿の手」。老夫婦と息子のハーバートはまず最初に「200ポンド」の金を願う。どのような形でその願いがかなうのか、そして後に続く2つの願いとは。ホラー。(2008.12)
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