金融迷走の10年 の商品レビュー
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2000年刊行。失われた10年の要因の一。それは、バブル崩壊の食い止めに失敗した大蔵省の判断ミスである。その経緯を簡明に素描。1990年から2000年までの経過を短時間でおさらい出来るのは助かる。
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この10年間をドラマティックに書いています。読み物として極めて面白かったですが、迷走の本質など、深く追求するという意味では皮相的かも知れません。第一幕は証券4社の損失補填、住銀イトマン事件、尾上縫事件。第二幕は住専、東京都2信組、大和銀NY支店、木津信組、そしてクライマックスの第三幕。大蔵省の不祥事。拓銀、山一、三洋証券の倒産。長銀、日債銀破綻への迷走。この97年秋の連続倒産の際の安田信託、紀陽、足利銀行などへの取り付け騒ぎなど、昭和始めの金融恐慌を彷彿とさせるような迫力があります。そして終幕は一転、みずほ、住友・さくらなどの大型再編へ。正に人物の裏の動きも生き生きと再現したドラマでした。
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本書は日本経済新聞社経済部記者の取材メモをまとめた金融小史である。バブルが崩壊し、金融システムが揺らいだ90年代日本の金融史にとって異常な十年間を描いてある。
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