9つの森の教え の商品レビュー

峠隆一(著者)

2016/09/20

◆きっかけ
『歯の健康と子どものからだ』巻末、築地書館の本の紹介に週間現代評(「生きることの意味」を綴ったエッセイ集。子供の育て方、家庭のあり方、人間同士のつき合い方など、「人間らしい」生き方が語られる。自然の中で暮らす人々がうらやましくなる。)を読み、読みたくなって。2016/9/20

2013/09/14

『平凡だが幸せな、毎日』は私に、これ以上ない人生の指針を与えてくれました。
毎日が平凡なものであっても、これからの私にとって大切なことは、周りの人との変わることのない信頼感、友情、思いやり、そして、自由です。

森の村で見てきたのは、考えてみれば、あまりにも当たり前のことばかりでした。その、当たり前の生活の中で、私自身がどう変わったのかと考えますと、やはり何も変わっていないと思います、ただ新しい視点を持つことだけはできました。まず、自分自身を嫌いでなくなったこと。そして、私をふくめ多くの人が、しあわせになれる環境にすでに恵まれていることに気づいたことです。

子どもをみんなで育て、自然に謙虚に臨みながら恵みを得て、障害を持つ人が普通に生き、赤ん坊からお年寄りまでが当たり前に集える場所をもち、『自分』の態度を持ち続け、不公正なものにはみんなと断固立ち向かい、いつかは安心して死んでゆく。

故郷、地域、家族、そして自分自身すら見失うかもしれない時代ですが、私がこの新たな夢にこだわるのは、この夢には、何ら自己改造が必要ないからです。意志が弱くても、優柔不断でも、無口でも、みんなといっしょにいきさえすれば、今のままの自分で幸せになれると思うからです。