高校英語Q&A実用指導事典 の商品レビュー

宮川幸久(著者),本吉侃(著者)

2013/02/10

　高校の英語教師から実際に質問された187の事項を簡単にQA形式で解説したもの。具体的な内容は以下のように多岐に渡る。「on Sundayとon Sundaysの違い」、「I like to swim.とI like swimming.のニュアンス」、「the way, next timeは副詞句か接続詞か」といった文法・語法編のQ&Aが114、「clouds the color of cast-iron marbled by yellow cracksの訳し方」、「入試での意訳の程度」」など英文解釈編が10、「『日本人』の英訳はどれがよいか」、「自由英作文の指導法」など英作文編が21、「someの意味による発音の違い」、「発音記号の指導は必要か」など発音編が11、「牛肉などを食べている英米人が捕鯨に反対しているが」、「英詩の指導に適した本」、「discussionとdebateの違い」など英語一般に関するものが31載っている。
　QA形式の本はどうしても内容が断片的になるので、通して読むのは苦手なのだが、特に文法・語法のところは読んでみると面白い。確かに聞かれたら困るなー、というのも多くて、読まない訳にはいかない感じになる。「I go to school at eight.はなぜいけないか」とか「0.4は単数か複数か」など正直これまで考えたこともなく、自分の言語感覚が鈍いことが分かる。
　「『運動会』、『修学旅行』を英語で何というか」とか「アメリカ旅行でクレジット・カードは何がよいか」など、別にこの本でわざわざ読むほどのものなのかとか、ある程度年数を経ても変わらない普遍的なものなのかといった点で違和感を感じる質問もあった。(13/02/04)