東京は60秒で崩壊する! の商品レビュー
今東京がしなければいけない事がこの本には随所に書かれている。古い本だがあの地震を東京も経験している以上見過ごすわけにはいかないだろう。 そこにある危機は原子力発電所だけではないということをもう一度考え直しいかに東京の住人から被災者を減らすかこれからはそのことのみを考えて都市...
今東京がしなければいけない事がこの本には随所に書かれている。古い本だがあの地震を東京も経験している以上見過ごすわけにはいかないだろう。 そこにある危機は原子力発電所だけではないということをもう一度考え直しいかに東京の住人から被災者を減らすかこれからはそのことのみを考えて都市開発もしなければならないと思うが政府にはその気は全くない事だろう。そしてお遊び的儀式的な災害訓練も無意味な一つだと言っている。 防災研究も、大規模な事故を想定したものはわが国では行われていない。事故を起こさないための研究がすべてであり、最初から起きた場合を想定したような研究はすべきではない、とする学者もいる。244 「エドウイン・ライシャワー(元駐日大使)が言った言葉を思い出しますね」と國弘は言った。 「彼は”台風心理”という言葉を考え出したんですけど、これは忘れっぽいことを言うんです。台風が去ったあとは天気はずっとよくなるでしょう。青空が広がって、空気が澄んで清々しくなる。台風がまたくるまで、台風のことは忘れてしまうというわけです」 絶えず変化するこの感覚を國弘は「流れる雲のようだ」と言い、これが政治にまで伝染していて積極的な行動を阻害していると言った。結果、「なす術がない」という意味の「しょうがない」という感覚が支配的になる」。日本では「運命」に身を任せることは臆病とは考えられていないし、敗北主義でもない。それは不可避なことを消極的に受け入れている姿に過ぎないのである。250
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