アンナプルナ登頂 の商品レビュー
まだ、航空測量データも、GPSもカシミールもなかった時代、人類未踏の山ゆえに登攀ルートも自分たちで一から探らなければならなかった。登山というより、本物の探検。踏査するとは正にこういうこと。凍傷で多くの指を失ってしまったが、よく生きて帰ってきたものだ。
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「そして、彼らが九死に一生を得て、やっと第一キャンプまで下降し、凍傷の手当てを受けて、両手、両足、両眼を包帯につつまれて体を横たえている時、山からこれほどひどい目に会わされながらも、エルゾーグ隊長の口からでるのは「ぼくは、もうアイガーを登りにいけないんだ。あんなにいきたかったのに...
「そして、彼らが九死に一生を得て、やっと第一キャンプまで下降し、凍傷の手当てを受けて、両手、両足、両眼を包帯につつまれて体を横たえている時、山からこれほどひどい目に会わされながらも、エルゾーグ隊長の口からでるのは「ぼくは、もうアイガーを登りにいけないんだ。あんなにいきたかったのに。」という山への熱烈な思慕の言葉だったのです。ここまで訳してきた時、私自身涙がでて、先が訳せないほどだったことをいまでもよく覚えています。」(訳者あとがき・p.317)
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