楠本まき選集(1) の商品レビュー
昔読んだ時はピンとこなかったんだけど、今読むとストーリーの構成がとても好き。アパートの住人達がある人物の死体がないまま葬儀を執り行って、その死の要因も住人達それぞれの視点でぐるぐると変わる、っていうとミステリーに思えてくるけど、ただひたすら不思議な雰囲気の漫画。繊細なタッチで描か...
昔読んだ時はピンとこなかったんだけど、今読むとストーリーの構成がとても好き。アパートの住人達がある人物の死体がないまま葬儀を執り行って、その死の要因も住人達それぞれの視点でぐるぐると変わる、っていうとミステリーに思えてくるけど、ただひたすら不思議な雰囲気の漫画。繊細なタッチで描かれた独特のイラストも昔と変わらず好きなまま。今見るとコマとか文字の配置や構図が広告のデザインみたい。これがまた不思議な印象の漫画になってて、眺めてるだけでも面白い。
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とても繊細な絵柄と、独特の調子で進む物語、どこか奇妙な魅力を持つ登場人物たち。 童話を見ているような、詩集を読んでいるような、とても少女漫画とは思えない耽美的な雰囲気。 ストーリーは、読み始めはミステリもの?オカルトもの?と世界観に気押されてしまいまったく先が読めませんでしたが、...
とても繊細な絵柄と、独特の調子で進む物語、どこか奇妙な魅力を持つ登場人物たち。 童話を見ているような、詩集を読んでいるような、とても少女漫画とは思えない耽美的な雰囲気。 ストーリーは、読み始めはミステリもの?オカルトもの?と世界観に気押されてしまいまったく先が読めませんでしたが、なるほど。よく作られています。二回読んでみてすべてが綺麗につながりすっきりしました。 いくつかの謎は残ったままですがそこは逆に作品全体のミステリアスさに磨きをかけてていいです。 それにしても本当に、人物の造形や挿絵のモチーフなど美しい絵柄に惚れ惚れしてしまう…。 女の子のボリューム感溢れる巻き髪の小さな束ひとつひとつや、瞼から伸びるまつ毛の根元から毛先にかけて細みを帯びる一本一本の描写、、鰐淵さんの毛髪すら、ご老体らしいフワフワぱさぱさの繊細な質感(p.139)が感じ取れて、愛しい。笑
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絵が美しく、ストーリー性の無さが却って魅力を感じさせる。 言葉が尖鋭で、脳裏に鮮やかに焼き付いた。 コミックと云うよりは、印象派作品・芸術だと感じる。 悲劇でも無く喜劇でも無く、空気を写真で捉えた様な作品で、 無意味に意味を無限に連ねるかの如く、幻惑的なものを多く感じる。 ダ...
絵が美しく、ストーリー性の無さが却って魅力を感じさせる。 言葉が尖鋭で、脳裏に鮮やかに焼き付いた。 コミックと云うよりは、印象派作品・芸術だと感じる。 悲劇でも無く喜劇でも無く、空気を写真で捉えた様な作品で、 無意味に意味を無限に連ねるかの如く、幻惑的なものを多く感じる。 ダークであって、内容が特にえげつない訳で無く ミステリーであって、事件性も無く、謎めく譚でも無い。 美的観念や蠱惑的な対象が極めて歪曲・倒錯している様で、 ソレをあからさまに感じさせない所が好ましい。
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Kの葬列がメイン 話としておもしろいかと言われると?だけど、楠本まきの世界にはなぜか惹かれてしまう
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線の綺麗さとモノトーンの迫力が好きで大判サイズで買ってたけど、整理したくて全集を購入。「Kの葬列」が不思議な世界観と話が抜き出て好き。「致死量ドーリス」の絵柄が好き。「乾からびた胎児」はストーリーが平凡すぎて。。二巻には一番好きな「T.V.eye」が丸ごと入っていて大満足。
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楠本まきさんだいすきです いろんなブックオフのク行の通路でよくウロウロ探します 「Kの葬列」がいちばんすき
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らせん階段とDNAを重ね合わせたコマが天才としか言いようのないセンスの良さ! 選集の中でも一番?が好きです。
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楠本まきさんの選集です。 ほとんどのコミックを持っているのにも関わらず購入。 装丁と書き下ろしイラストだけでも十分価値があります。 「Kの葬列」収録。
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Kの葬列が一気に読める。カラーもそのままでお得な気分。止まったエレベータ、消えた死体、不思議な住人たち。デヴィッド・リンチ監督で映画にしてくれんかな… そこはかとない笑いが好き。
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絵柄、話の内容、とても奇麗で繊細で妖しい楠本ワールドに一度嵌ったら、そうそう抜け出せません。 そして、 この作家さんは作品の一つ一つ、写植から装丁までとても拘っていらっしゃっていて、どの作品を読みたくなっても本を奇麗に保ちたい!と思い気をつけて扱ってしまうので、 こうして数作品分...
絵柄、話の内容、とても奇麗で繊細で妖しい楠本ワールドに一度嵌ったら、そうそう抜け出せません。 そして、 この作家さんは作品の一つ一つ、写植から装丁までとても拘っていらっしゃっていて、どの作品を読みたくなっても本を奇麗に保ちたい!と思い気をつけて扱ってしまうので、 こうして数作品分をまとめてくれたのはとても助かります。 でも、やっぱりこの文庫版もカバーの紙から帯まで凄く凝ってました(笑)
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