カノン の商品レビュー
『カノン』は短編6編。作品は1970年代とのことだが、手元大都社本は初版平成元年、四版平成4年。 どの短編も「えー、何故そんなことする?」的な非道い状況が続きやるせない。 不条理こそが人間のもう一つの真髄、そこを抉り出すことでなにかを伝えたいのではないか?そんな思いをもつ作品群...
『カノン』は短編6編。作品は1970年代とのことだが、手元大都社本は初版平成元年、四版平成4年。 どの短編も「えー、何故そんなことする?」的な非道い状況が続きやるせない。 不条理こそが人間のもう一つの真髄、そこを抉り出すことでなにかを伝えたいのではないか?そんな思いをもつ作品群。極めつけはやはり一番長編の『鉄の戦慄』。ストリーとしては本当にひどい話だが、そこから生まれる負のパワーが人間の人智を超えた世界にたどり着くという話。この話もまた人間のポジティブな面をあざ笑うかのような重い(ことを予感させる)結末。 これらこそが、手塚が漫画で表現したかった世界ではないか??そういった手塚らしい前向きなパワーを感じてします。忘れるな!人間とはこういうものだぞ、と。
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表題作に限らず、「紙の砦」や「すきっ腹ブルース」といった自伝的名作を多く収録した、集英社の手塚治虫名作集1冊目。正直、この名作集1冊目は、収録されている1話1話ごとに泣けます。それほどの濃さです。手塚治虫ファンであってもなくても、一家に一冊レベルだと僕は思っています。取りあえず必...
表題作に限らず、「紙の砦」や「すきっ腹ブルース」といった自伝的名作を多く収録した、集英社の手塚治虫名作集1冊目。正直、この名作集1冊目は、収録されている1話1話ごとに泣けます。それほどの濃さです。手塚治虫ファンであってもなくても、一家に一冊レベルだと僕は思っています。取りあえず必見!
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