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少年時代(新編集)(1) の商品レビュー

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2012/11/13
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※このレビューにはネタバレを含みます

舞台は富山の自然あふれる村、タイトルは「少年時代」、そこから漠然と、田舎での子どもたちの活き活きとした生活が描かれていることを想像していたため、読んで驚いた。 主人公の真一少年は、タケシの絶対的権力によって支配された子ども社会に巻き込まれていくことになる。 ねっとりとした陰鬱さのある藤子のタッチと物語全体に流れる不穏な雰囲気がうまく溶け合っているが、原作である柏原兵三の『長い道』は未読であるため、このすごい場面は文章ではどのように表現されているのだろう、と度々気になった。 真一が初めて泥棒して手に入れたスイカを食べる場面では、真一の罪の意識とスリルの快感の入り混じった表情がすさまじく、また、「非難の合唱」の怖すぎる描写など、マンガだからこそできた表現が随所にみられた。 あと一点気になったのは、男と男の死闘を経てお互いを認め合ったはずのフトシが、最後あっさりタケシの敵側にまわっていた点で、なんとなく男らしくないなコイツ……と思った。

Posted byブクログ