はだしのゲン(新装版)(4) の商品レビュー

中沢啓治(著者)

2024/10/11

著者、中沢啓治さん（1939～2012）の作品、ブクログ登録は4冊目。

今回は、ゲンが覚えた「白骨の章」について、少々調べてみました。
浄土真宗の葬儀で、拝読されるようです。
その「白骨の章」の一部を引用しておきます。

---引用開始

夜半(よわ)の煙(けぶり)となしはてぬれば、ただ白骨のみぞのこれり。あはれといふもなかなかおろなり。
されば人間のはかなきことは老少不定のさかひなれば、たれの人もはやく後生の一大事を心にかて、
阿弥陀仏をふかくたのみまゐらせて、念仏申すべきものなり。
あなかしこ、あなかしこ。

---引用終了

2023/07/23

戦争は人間を蝕む。
破壊されるのは戦場だけではない、戦中だけではない。
戦闘は終結しても、その後も、さらに多くの人間を破壊しつづける。

思えば、戦争を望み企てる時からすでに、人間の尊厳を放棄している。
家族で地域で組織で国民どおして世界の人間が集団をつくって支え合わなくては生き残れない生物種であるというのに。

戦争は人類を絶滅させる。自業自得。それは哀しい。

2016/04/10

≪県立図書館≫

戦後の混乱の時期を生き延びるために、人は鬼にもなったし、悪にもなった。まさしく必死だったのだ。
食べるに困り、自分たちを守るのに精いっぱいで、人のことを思いやる余裕などなかったのだろう。
それも、わかる。
全部ひっくるめて、戦争はむごい。

小学生の頃に読んだことがあるはずなのだけれど、この巻の内容はあまり覚えていなかった。

2014/05/04

まだまだ、戦後の混乱や被爆の苦しみが続く世の中。
妹が死んでしまいます。
戦後２年経っているはずですが、いつまでも赤ちゃんの妹。
ちょっと設定がおかしくない？

2010/04/06

戦争の悲惨さを改めて感じさせる作品。小学生のとき地元の図書館で読んで、その迫力あるタッチが不気味でトラウマになったものです。主義主張はさておいて、今改めて読み返すと、重く悲しいストーリーの悲惨さにはもちろんのこと、無理矢理にでも明るく気丈に振る舞うゲンたちの心情の描写に毎巻泣けます。登場人物のひたむきさにはただただ驚嘆…（泣）。

そして一方で、エンターテイメント作品としても名言が溢れているような気がする…。中沢さんの笑いのセンスが凄まじいです。