日出処の天子(文庫版)(3) の商品レビュー
やっぱり昔からあるんやね、攻めが唐突に心揺れてしまう女の影ってやつが… 王子が割と普通にショック受けてるのが、ちょっと意外だ… そらそうよね、自分が愛されるルートがあんま想像できない人なんだもんね…
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2016.7.23市立図書館 →2021年9月、電書化ときいて大人買い コミック版の4巻を読み終えて、この巻のちょうど中ほどにつながった。(泊瀬部の即位〜)薬狩(菖蒲の節句)での大王による誤射〜毛人物部の布都姫(石上の斎宮)にひとめぼれ〜厩戸暗殺計画〜厩戸が布都姫を訪ねるところま...
2016.7.23市立図書館 →2021年9月、電書化ときいて大人買い コミック版の4巻を読み終えて、この巻のちょうど中ほどにつながった。(泊瀬部の即位〜)薬狩(菖蒲の節句)での大王による誤射〜毛人物部の布都姫(石上の斎宮)にひとめぼれ〜厩戸暗殺計画〜厩戸が布都姫を訪ねるところまで。 巻末は梅原猛と山岸凉子の対談。
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蘇我氏が擁立した泊瀬部大王はしだいに手に負えない存在となり、ついには蘇我氏と激しく対立することに。安定を失ったまつりごとの陰で、厩戸王子はいかに動くのか? 厩戸王子はじめ蘇我氏の力で泊瀬部大王の即位に成功するも、 酒と女と権力に溺れ、徐々に増長する大王はやがて臣下の不興を買う。 一方大王も、自分より常に抜きん出る厩戸王子を疎んじ始めた。 毛人の妹・刀自古が母と共に実家に帰ってくるが、どこか様子がおかしく、 毛人も気にはするが、自身の身を固めるよう迫る父をいなすので精一杯。 同じ頃、額田部女王は娘の大姫を大王ではなく厩戸王子に嫁そうと画策していた。 共にあるのが自然な王子と毛人だが、それは理解されず、また許されない。 そして、ふたりの運命を大きく狂わせる女性、布都姫が毛人の前に現れる… …これまでは目立たなかった若手の女性達の動きが出てきます。 天真爛漫だった刀自古の変貌、入内を望みながら王子にも揺れる大姫、そして布都姫。 いずれにしろ複雑な事情の中で、調子麻呂と善信尼の淡い恋は一服の清涼剤です それを心から祝福する毛人と、素直に喜べず邪魔もしきれない王子。 愛で幸せになれる可能性が有る者と無い者との、心の裡の差なのでしょうか。 主張のはっきりした女性達の中で、時代に翻弄される布都姫は珍しく手弱女です。 誰かを頼り切って手を引かれる姿は、厩戸王子の母・穴穂部間人媛を思わせます。 王子が布都姫を嫌う理由は、毛人の想い人だからというだけでは無いのかも知れません。
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刀自古はかわいくて好きなんだけど、山岸バージョンでは苛烈な運命を背負わされてて、かわいそう。こういう残酷な設定をきちんと書ききるのが山岸さんの素晴らしい才能でもあるんだけど。 三巻のラストは、布都姫と皇子の対面シーン。これも怖い。 今思うと、幼かった自分に恋愛の暗黒面というものを...
刀自古はかわいくて好きなんだけど、山岸バージョンでは苛烈な運命を背負わされてて、かわいそう。こういう残酷な設定をきちんと書ききるのが山岸さんの素晴らしい才能でもあるんだけど。 三巻のラストは、布都姫と皇子の対面シーン。これも怖い。 今思うと、幼かった自分に恋愛の暗黒面というものを教えてくれたのが、厩戸皇子と刀自古の二人だなぁ。 巻末対談は梅原さん。
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