月の砂漠 の商品レビュー

亀井高秀(著者)

2021/03/28

タイトルになっている「月の沙漠」はSFである。
虚無感と死の匂いが満ちた終末的な世界がさらりと描かれている。

そのほかの作品も別離や死が常に傍らにある印象である。
非常に幻想的な雰囲気の作品が多い。

2009/10/04

亀井高秀の作品には、どこかに死の匂いがする。どんなに楽しいときにも、「それ」はこちらの足元にうずくまっている。まるで、飼い主に懐く犬のように。そのことを突きつけられているような気分になる。
けれど一方で、それがあるがゆえにこの世は（人間は）いとおしいんだと肩を叩かれているような気分にもなるのだ。
どうぞ手にとってみてください。