さみしい夜の魚 の商品レビュー
ふとタイトルを思い出したので古書店で購入した 懐かしの昭和少女マンガ。 しかし、ずっと前に読んだことがあると思ったのは 気のせいだったか、ページを捲れども既視感を覚えず。 収録作は さみしい夜の魚 つぐみの鳴く樹の下で パラレル 季節の迷宮(ラビリンス) 表題作は19...
ふとタイトルを思い出したので古書店で購入した 懐かしの昭和少女マンガ。 しかし、ずっと前に読んだことがあると思ったのは 気のせいだったか、ページを捲れども既視感を覚えず。 収録作は さみしい夜の魚 つぐみの鳴く樹の下で パラレル 季節の迷宮(ラビリンス) 表題作は1980年代の孤独な都会人の触れ合いと すれ違い……とでも言えばいいか、 あれこれ手に入れておきながら更に無いものねだり状態 というのが、令和の現在からすると贅沢。 当時はこうした作風がクールだったのだろう。 面白かったのは「パラレル」。 一家四人が引っ越してきた一軒家には 売り主の荷物が一部残されたままで、 娘えりな は恐らく自分より少し年上の青年であろう 〈彼〉のイメージを膨らませ、恋心を募らせていく。 彼女はある日、現在の〈彼〉と対面したのだが――。 憧れ~幻滅・失望~日常への回帰かと思いきや、 もう一捻りある物語で「おお」と軽く唸った。
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