コスフェチプレイを召し上がれ の商品レビュー

小平ひろし(著者)

短編集だが内容や画風にムラがある

[ＤＳＫ]

初出を見る限り、２００４年秋から２００５年冬にかけて雑誌掲載された作品のようである。全１１編。少し首を傾げるのは、後の作品の方が描き方が粗く、話の内容も薄いこと。特に２００５年春以降の第３話～第６話が顕著で、夫にかまって貰えずに欲求不満の溜まった淫らな人妻が軽々しく男を誘惑するだけの話で、第５話では何とバター犬まで登場してしまう。雑誌掲載時に特集か何かで毛色の異なる作品を求められたのだろうか。しかし、画風もかなり大雑把な印象で、２００４年に描かれた第８話以降とは本当に同じ作者なのだろうか、と思ってしまう。下着をメインに女性の衣服には凝った柄をきちんと入れていてかなりゴージャス。それゆえに、若くてとても可愛らしい２００４年までのヒロインと、妖艶さはあるものの雑な印象が否めない２００５年以降のヒロインとのギャップが残念である。