海のトリトン(秋田文庫版)(3) の商品レビュー
なるほど、富野由悠季が酷評していた理由が良く分かった出来だった。 結局手塚治虫はこの作品で何を言いたかったのだろうか、何か一貫したものがあるのかも知れないが、当時の世相を知らない生まれてさえいない自分にはほとんど断片もわからなかった。 思いつきだけで話をその場その場で考えている即...
なるほど、富野由悠季が酷評していた理由が良く分かった出来だった。 結局手塚治虫はこの作品で何を言いたかったのだろうか、何か一貫したものがあるのかも知れないが、当時の世相を知らない生まれてさえいない自分にはほとんど断片もわからなかった。 思いつきだけで話をその場その場で考えている即興感が最後まで抜けなかった。 結論から考えると、戦うなというのは世迷い言でしかないということだろうか。 この辺右寄りなサンケイ新聞の紙風に合わせたのか、どうも普段の手塚とも違うかも。 タイトルとしてはガノモスの後悔とでもした方があっている気がする。
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海のトリトン最終巻。 ポセイドン一族とトリトン一族の争いの決着。そして次の世代へ。 読んでいて、いまいち盛り上がりに乗り切れなかった海のトリトンでした。
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サンケイ新聞に連載されていた手塚さんの海の一族の物語。 敵とともに主人公のトリトンは亡くなったけど、その一族はひっそりと海のなかで生き続ける。 でも、結局何でそんなに憎しみ合っていたんだろう。 先祖がそうだったからと言って、ずっと2つの部族がエンドレスに戦い合うのは不毛だな…っ...
サンケイ新聞に連載されていた手塚さんの海の一族の物語。 敵とともに主人公のトリトンは亡くなったけど、その一族はひっそりと海のなかで生き続ける。 でも、結局何でそんなに憎しみ合っていたんだろう。 先祖がそうだったからと言って、ずっと2つの部族がエンドレスに戦い合うのは不毛だな…って思いました。 憎しみには憎しみしか返ってこないんだなぁ。 新聞での連載だったからか、ちょっとどこが盛り上がりなのかわからないお話でした。 再読はないかな…。
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完成度高し。密度濃し。 世界観は子供向けなのに、メッセージや細部がどう考えても大人向けである。冒険活劇でありながら、皆が戦いを望まず、因縁の操り人形であることを苦しむ中、人間性のギリギリの部分で運命に抵抗したり、しなかったり。 面白いのが、現代に、神話の世界の構成を持ってきている...
完成度高し。密度濃し。 世界観は子供向けなのに、メッセージや細部がどう考えても大人向けである。冒険活劇でありながら、皆が戦いを望まず、因縁の操り人形であることを苦しむ中、人間性のギリギリの部分で運命に抵抗したり、しなかったり。 面白いのが、現代に、神話の世界の構成を持ってきていること。 英雄の持つ悲劇の運命。異様な出生、出生と異なる世界での成長、そして再び神話の中に消えていくと。 一つの民族が作り出したような壮大な叙事詩のエッセンスを、近代的自我を絡めてあの短さで描くと考えれば実に化け物。
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ここぞという時に助けてくれる、美味しい役目の六蔵好き。ゴーブが、見てるだけで臭いそうで・・・。ポセイドン一族が目覚めるとか・・恐怖。やってることは嫌だけど、ただなんか可愛らしいというか。いつまでもトリトンが海を守ってる。
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サンケイ新聞に毎日連載されていたため、1ページごとにオチがあるという忙しい話の展開(笑)。新聞連載という性格上、大人にも子どもにも楽しめるように構成された良質のストーリーは絶品です。僕は子どものころ、ピピ子の可愛さやセクシーさにかなり虜になりました(笑)。ヘプタポーダ、ターリン、...
サンケイ新聞に毎日連載されていたため、1ページごとにオチがあるという忙しい話の展開(笑)。新聞連載という性格上、大人にも子どもにも楽しめるように構成された良質のストーリーは絶品です。僕は子どものころ、ピピ子の可愛さやセクシーさにかなり虜になりました(笑)。ヘプタポーダ、ターリン、ドリッペといったどこか憎めない敵キャラも、そろって良い味出しています☆
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もう35年以上前の作品だと言うのに、何でこんなに新鮮で、今に通じる問題を突いているんだろ。手塚治虫はやっぱりすごい!
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