無面目・太公望伝(文庫版) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
なんでこんな漫画を描けるんだろう……。 松岡正剛の文脈で名前を見たことがある羽良多平吉が「書容設計」として奥付に名を連ねている。 「無面目」 仙人が戯れで、混沌という名の顔のない神に顔を描いた。すると彼は人間世界に降りて人間を学ぶ。政治の世界で暗躍し栄華を極める。が、妻を連れて田舎へ引っ込み、妻の死後、自分の目鼻を潰して死ぬ。 「太公望伝」 もとは奴隷だった男が、あるとき神に助言を受けて龍を釣る。その感触が忘れられず、放浪の生活。八卦や神仙など求めるが、得られない。老人になり連れたのは自分だと気づいたときに、文王に声を掛けられ軍師政治顧問として70歳にして雇われた。
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『無面目』さういふわけで、混沌が死ぬのはいいのだが、それによる恐るべき阿鼻叫喚が展開する。この辺の設定がすさまじい。 東方朔がコメディリリーフとしてはちょっとー あのー、でほかの人物の描写でどっかへ行くのだが、彼の最後がなんかすごい。 『太公望伝』かの太公望の若いころのいろい...
『無面目』さういふわけで、混沌が死ぬのはいいのだが、それによる恐るべき阿鼻叫喚が展開する。この辺の設定がすさまじい。 東方朔がコメディリリーフとしてはちょっとー あのー、でほかの人物の描写でどっかへ行くのだが、彼の最後がなんかすごい。 『太公望伝』かの太公望の若いころのいろいろ。殷といふか商と彼はどういふ関係にあったか、そんで以て彼はいかに龍を釣り上げたか、をねちっこく語る。なんか、お腹に来る。
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無面目とは、荘子に納められた寓話を元に書かれた話で、混沌のこと。 --- 荘子の混沌は、穴を開けていったら気が漏れて死んでしまった、というもので、人間の穴(特に、性器、目、口からは大量に)からは気が漏れるので、漏らさないようにするのが、養生や仙人への道、という寓話で、仙道修行者...
無面目とは、荘子に納められた寓話を元に書かれた話で、混沌のこと。 --- 荘子の混沌は、穴を開けていったら気が漏れて死んでしまった、というもので、人間の穴(特に、性器、目、口からは大量に)からは気が漏れるので、漏らさないようにするのが、養生や仙人への道、という寓話で、仙道修行者にも、意味のある話ですね。
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ドラマティック混沌七竅に死す/ドラマティック若き太公望 思想自体にはあまり共感できないのだけれど、どちらもゲキテキ。
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