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三丁目の夕日 夕焼けの詩(2) の商品レビュー

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2023/06/17

このシリーズのファンだが、この2巻の特別性には今まで全然意識を向けていなかった。生粋の異色作好きとしてはたまらない一冊である。 全く三丁目の話(昭和30年代)ではなく、時代劇もSFも含む充実した短編集。画風も、前半までは他の西岸良平作では見たことがない劇画調。後半からはこちらも...

このシリーズのファンだが、この2巻の特別性には今まで全然意識を向けていなかった。生粋の異色作好きとしてはたまらない一冊である。 全く三丁目の話(昭和30年代)ではなく、時代劇もSFも含む充実した短編集。画風も、前半までは他の西岸良平作では見たことがない劇画調。後半からはこちらも西岸版「異色短編集」と呼べる夕焼けの詩7巻のテイストが出てくる。 不知火小僧だと最後まで信じてもらえないおじいさんに、娘が助けられる話など、赤塚不二夫の映画風作品と共通するプロットも見られるのが興味深い。70年代の作品ということで、花盛りであった漫画業界の中で大衆性と異色性を兼ね備えた次世代の作家西岸良平の立ち位置が伺える良作。

Posted byブクログ