妖怪たちの物語(ちくま文庫版) の商品レビュー
筑摩書房の文庫シリーズの一冊で,60〜70年代に発表された短編漫画を収録。収録されている作品はどれも,絵柄,ストーリーともに完成度が高い。著者が40歳代の頃に描かれたものがほとんどで,一番脂の乗り切っていた頃?の仕事ということか。とくに,トリに収められている100ページ超の大作「...
筑摩書房の文庫シリーズの一冊で,60〜70年代に発表された短編漫画を収録。収録されている作品はどれも,絵柄,ストーリーともに完成度が高い。著者が40歳代の頃に描かれたものがほとんどで,一番脂の乗り切っていた頃?の仕事ということか。とくに,トリに収められている100ページ超の大作「怪奇死人帳」が素晴らしい。アントニオ・ガウディも真っ青なほどの怪建築を散りばめた,異様に写実的な背景画は,現在でも全く古くならない実験的芸術漫画の極みの1つかもしれない。
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