人造人間キカイダー(文庫版)(4) の商品レビュー
『ピノキオは人間になりました メデタシメデタシ』…だが、ピノキオは人間になって、ほんとうに幸せになれたのだろうか……?
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2001年刊行(初出1973〜74年)。 特撮版とは違った意味でビジンダーの存在感が際立つ。 マシンが心を持つこと、それはアーキテクチャとして心が解析できたことを意味する。が、それだけで本当に足りるのか?。 ビジンダーマリとジローの関係が暗示するもの、零が指摘すること、それは、肉体を持たない人造人間は、性関係を持ち得ず、愛・恋は成立しない。この含意は人間性の根幹に何があるのかを鋭く問いかけるものだ。 そしてラスト。 悪魔と善人とがない交ぜとなったもの。それがヒトという知的生命体なのだ。こんな風に我々に投げかけられたジローのありよう、つまり著者の問い掛けもまた実に重い。 解説はキカイダー役の声優・関智一。
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