腸詰工場の少女(文庫版) の商品レビュー

高橋葉介(著者)

2013/09/17

昔、同級生・上級生に「面白いから読め」と勧められながら、
そう言う皆が誰も貸してくれなかったので読みそびれていた「腸詰工場の少女」を、
先日ふと思い出して入手。
この本は1999年に「ヨウスケの奇妙な世界」というシリーズ名で
文庫化されたうちの１冊で、比較的初期の作品集。
メインは潜水艦乗っ取りに端を発する「Ｕボートレディ」。
で、肝心の「腸詰工場の少女」ですが、
あー、そう言えば未読なのにオチまで聞かされちゃってたなぁ、
と、最後のページを見て思い出しました（笑）
怪奇ファンタジー系の他の掌編（「骨笛」「魔女の右腕」「SCYLLA」）の
独特の柔らかい描線と、それが醸し出す白と黒のコントラストも眩く素晴らしい。

2011/12/14

ドロドロとした空気において我々はいかに行動するべきなのだろうか。付随する感情を無視しながら手を動かすしかないのだろうか。そして身投げの可能性を加味しなければならないのだろうか。高橋氏のピュアでグロテスクな作品集。