ブッダ(8) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
手塚治虫作品の中でも12年も掛けて完結させた作品。 もう何年も前から完読させたいと思っていましたが、 やっと読み終えました。 一気に14巻読み終えた感想は、旧約・新約聖書を一気に読んだような気分。 ただ、仏教の事はよく理解していないので、 ヒンドゥー教と仏教の違いが、まだ理解出来ていませんし、 カースト制度の本当の中身も解りません。 ただ、弱肉強食だったり、無我の境地に佇む、という、 人間としての性の部分が解かりました。 作品としては、一巻目からの登場人物タッタの魂が動物や昆虫に乗り移る部分が強烈だったので、 タッタが主人公なのか?と思っていたのですが、 途中からブッタ等に代わるのは「火の鳥」の手法と似ていたと思いました。 読んだのは潮出版社の古い物だったので、 今度はジックリ新しい「ブッタ」も読みたくなりましたが、 今回は、人は何故生まれたのに、 死んでいかなくっちゃいけないのか? という、人としての永遠の疑問に少し触れられたので、 良かったと思います。 他に手塚作品は何を読んで居なかったか、 調べて又その他の作品も読みたいと思います。
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『ブッダ』。3000ページにも及ぶ、ブッダの一生を描いた長編。仏教に対する手塚治虫流の解釈が散りばめられ、「苦悩するひとりの弱い人間」としてのブッダが鮮やかに、かつ大胆に描かれています。仏教やブッダに対する思想入門書としても最適でしょう。僕にとっては、本書は人生訓としても成り立っ...
『ブッダ』。3000ページにも及ぶ、ブッダの一生を描いた長編。仏教に対する手塚治虫流の解釈が散りばめられ、「苦悩するひとりの弱い人間」としてのブッダが鮮やかに、かつ大胆に描かれています。仏教やブッダに対する思想入門書としても最適でしょう。僕にとっては、本書は人生訓としても成り立っています。 「いつも次のことを考えなさい。いま自分は何をしているか、自分のしていることは自分にとって大事なことなのか、人にとって大事なことなのか、そして大勢の人にとって大事なことなのか!国じゅうの人にとって大事なことなのか、世界の人にとって大事なことなのか、この自然にとって、あらゆる生きものにとって大事なことなのかよく考えなさい」(第4部でのブッダの台詞)を、僕は特によく思い出します。
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