遠くにありて(文庫版) の商品レビュー
近藤ようこの現代もの。初出は1987年から1990年連載というバブル期だが、そんな中、東京の大学に行ったがマスコミ就職を果たせず、遠くにありて思うはずの郷里に帰って仕方なく教師である父親のコネで教職(私立女子高の国語教師)に就き、機会あらば東京に戻ってマスコミの仕事をしたいとじた...
近藤ようこの現代もの。初出は1987年から1990年連載というバブル期だが、そんな中、東京の大学に行ったがマスコミ就職を果たせず、遠くにありて思うはずの郷里に帰って仕方なく教師である父親のコネで教職(私立女子高の国語教師)に就き、機会あらば東京に戻ってマスコミの仕事をしたいとじたばたする女性の地味~なお話。 巻末エッセイを書いている一条さゆりが近藤作品について言う、「決して明るいとは言えない絵柄やテーマなのに、決して陰鬱になる事なく、むしろすがすがしい読後感を覚える」という評がこの作品にもピッタリ。刺さり方も「ずしんと来るよりは、むしろ、じいいんと胸の奥底がしびれる感じに近い。」というのも、そのとおりだった。ただ、一条は、近藤作品を読んでも、泣きも大笑いもしないそうだが、私はほぼずっと泣いていた。 主人公の下宿の大家さんに一番感動したかな。
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東京で学生生活を送り、地元で就職した女性の心の機微がとてもうまく描かれているけれど、そういう話が好きかといわれれば好きではない。
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ゆっくり進む田舎の空気。東京への憧れ、田舎へのコンプレックスよく書けてます。 淡々としていますが共感の持てる話。 機をてらわらずにこう言うシンプルなものを書くことが重要。
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ヘタに「お前らあきらめなければいいことあるよ!頑張れよ!!」ていうテンションで驀進する自己啓発系のまんがよりかはこういうのを読んだほうがはるかに気力がわきます、ザ・北風と太陽 単に年のせい?(笑)
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