時間を我等に の商品レビュー
【内容】 短編集。 お気楽でナンセンスな話がいっぱい。 【感想】 坂田さんのええ加減さが満開。 ナンセンスな話は相性が悪いと「なんやこれ?」となってしまうものですが、ボクには坂田さんのお話は合っているようでただ、愉しい。 読んでると深刻なことも深刻でなくなってしまい気分が楽にな...
【内容】 短編集。 お気楽でナンセンスな話がいっぱい。 【感想】 坂田さんのええ加減さが満開。 ナンセンスな話は相性が悪いと「なんやこれ?」となってしまうものですが、ボクには坂田さんのお話は合っているようでただ、愉しい。 読んでると深刻なことも深刻でなくなってしまい気分が楽になってきます。 (2017年09月24日読了)
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坂田靖子は一時期すいぶんと凝ったのだけれど、そのサガでもって残しているのが、これ。 中学のころにダリの柔らかい時計と、燃えるジラフを見たショックがひきがねになっているという、「時間を我等に」七篇、「やわらかい機械」七篇、「怪談」がはいった作品集。 柔らかいということは、他者の侵入...
坂田靖子は一時期すいぶんと凝ったのだけれど、そのサガでもって残しているのが、これ。 中学のころにダリの柔らかい時計と、燃えるジラフを見たショックがひきがねになっているという、「時間を我等に」七篇、「やわらかい機械」七篇、「怪談」がはいった作品集。 柔らかいということは、他者の侵入を容易にゆるすということだ。ここでは機械だけではない、人間も、時間も、ずいぶんと柔らかいので、本来は強固に生じるはずのの、抵抗も、差異も、ごくごくささやかになっていく。ささやかゆえに、馴染み、ささやかゆえに、ときに際立つ。「予言者」は悲恋です(領主らしき男と気象観測機の時空を越えた愛)。
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