MONSTER(17) の商品レビュー
『MONSTER』は冤罪の物語でもある。ドイツ連邦捜査局のハインリッヒ・ルンゲ警部は驚異的な記憶力や犯人の気持ちになりきる推理力を有している。優秀な捜査官という設定なのだろうが、相手を追い詰めすぎて自殺に追いやり、警察署内の地位を失ってしまう。その後も犯人を示唆する発言で相手を追...
『MONSTER』は冤罪の物語でもある。ドイツ連邦捜査局のハインリッヒ・ルンゲ警部は驚異的な記憶力や犯人の気持ちになりきる推理力を有している。優秀な捜査官という設定なのだろうが、相手を追い詰めすぎて自殺に追いやり、警察署内の地位を失ってしまう。その後も犯人を示唆する発言で相手を追い詰めて刺されてしまう。他人の気持ちになりきることができるならば追い詰めすぎるとどうなるか想像できそうなものである。権力を持っている側の驕りを感じる。 さらに物語の主題の事件に対しては思い込みの主観捜査で冤罪を生み出している。愛媛県警の女子大生誤認逮捕と変わらない。日本人が描く優秀な捜査官となると、思い込み捜査による冤罪は避けられなくなるのだろうか。一方でルンゲ警部は休暇を取得してまで自分で調査し、自分の思い込みの間違えを明らかにした。ここが自白強要の日本の警察官や検察官と異なる。やはり日本は問題である。
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ルーエンハイム(安らぎの家)という意味のドイツの山あいにある小さな集落で、お互いが疑心暗鬼に陥り仲の良かった村人どうしが自ら殺し合うという凄惨な事件に発展した。集団ヒステリー怖い。この前のハロウィンの渋谷の騒動のよう。集団でいるときの人間は公共性のモラルがグッと下がる。そしてその...
ルーエンハイム(安らぎの家)という意味のドイツの山あいにある小さな集落で、お互いが疑心暗鬼に陥り仲の良かった村人どうしが自ら殺し合うという凄惨な事件に発展した。集団ヒステリー怖い。この前のハロウィンの渋谷の騒動のよう。集団でいるときの人間は公共性のモラルがグッと下がる。そしてその中で煽動する1人の人間がいればいとも簡単に暴徒化する。大人数でいる時の自分自身のコントロールの難しさを感じる。もっとその事自体世の中に周知してもいいと思う。ともあれあとラスト一巻。どうなるのか?どのような結末が待ってるのか?天才・浦沢直樹はどうこの物語を結ぶのか?ハードルが上がりきった状態で、今から読みます!
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読書録「MONSTER17」5 著者 浦沢直樹 出版 小学館 p124より引用 “住民全員が殺し合い、生存者は一人もいな かった…………” 目次から抜粋引用 “ただいま 行くべきところ ルーエンハイム 静かなる銃声 吸血鬼の家” 天才的技術を持つ脳外科医を主人公...
読書録「MONSTER17」5 著者 浦沢直樹 出版 小学館 p124より引用 “住民全員が殺し合い、生存者は一人もいな かった…………” 目次から抜粋引用 “ただいま 行くべきところ ルーエンハイム 静かなる銃声 吸血鬼の家” 天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、 長編サスペンス漫画。 ついに相対したヨハンとニナ、ヨハンが語 る自分の過去を聞くが、ニナはその体験を否 定する…。 上記の引用は、昔あった連続殺人について 語ったルンゲ警部の言葉。 一つの街が、疑心暗鬼の集団ヒステリーに陥 り、この様な結果になったとのこと。実話で しょうか? 自分の目の前で起こっていない事に対し、考 えすぎない方がいいのでしょうね。悪い考え ばかりが頭に浮かぶ時は、さっさと寝てしま うのが良いと思います。 主だった登場人物の多くが、一つの街に集 まり、物語はいよいよ結末へ。ヨハンの計画 は完結してしまうのか、テンマは阻止できる のか…。 ーーーーー
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いよいよ佳境! アンナ「ただいま」 ヨハン「おかえり」 ルーエンハイムの街で起こる住民同士の殺戮。 きっかけは、本当に些細なことだったのに・・・
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図書館の本 出版社 / 著者からの内容紹介 真実を知ったヨハンが「完全な自殺」を開始。新たなる惨劇が…!?
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病院内での白い巨塔(権力闘争)、猟奇殺人、医療倫理、幼児虐待、東西冷戦構造…。重いテーマと重いミステリーを絡めに絡めた、深い深い物語。これぞまさに大人の知的好奇心をくすぐる漫画と言えるのではないでしょうか。緻密な構成と格好良すぎの一話一話の終わりかたに、改めて全18巻を読み返すた...
病院内での白い巨塔(権力闘争)、猟奇殺人、医療倫理、幼児虐待、東西冷戦構造…。重いテーマと重いミステリーを絡めに絡めた、深い深い物語。これぞまさに大人の知的好奇心をくすぐる漫画と言えるのではないでしょうか。緻密な構成と格好良すぎの一話一話の終わりかたに、改めて全18巻を読み返すたびに唸らされます。 物語に直接は関係ないけれども、グリマーさんの一言「夜のプラハの街って、まるで、おとぎの国みたいだ」が、やたらと印象的です。
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▼第1話/ただいま▼第2話/行くべきところ▼第3話/ルーエンハイム▼第4話/静かなる銃声▼第5話/吸血鬼の家▼第6話/疑心暗鬼の町▼第7話/完全な自殺▼第8話/安らぎの家▼第9話/殺戮の町▼第10話/忘れたくない記憶●登場人物/天馬賢三(脳神経外科医)、ヨハン・リーベルト(他人の...
▼第1話/ただいま▼第2話/行くべきところ▼第3話/ルーエンハイム▼第4話/静かなる銃声▼第5話/吸血鬼の家▼第6話/疑心暗鬼の町▼第7話/完全な自殺▼第8話/安らぎの家▼第9話/殺戮の町▼第10話/忘れたくない記憶●登場人物/天馬賢三(脳神経外科医)、ヨハン・リーベルト(他人の命をもてあそぶように奪う“怪物”)、ニナ・フォルトナー(=アンナ・リーベルト、ヨハンの双子の妹)●あらすじ/フランクフルトの廃虚で、ヨハンとニナはついに再会を果たす。“赤いバラの屋敷”で起こった惨劇を語るヨハン。しかし、ニナはヨハンに対し「違う」と言い放つ。そして、廃墟に駆け付けたテンマが目にしたのは、自分のこめかみに銃口を押し当てるニナの姿だった。拳銃を取り上げたテンマに、彼女が語った衝撃の真実とは…(第1話)。▼“赤いバラの屋敷”で惨劇を目にしたのは、ヨハンではなくニナだった。ニナの話を聞いたヨハンが、それを自分の体験だと思い込んでいたのだ。ニナは、すべてを知ったヨハンが「自分自身を破壊する」と予想。そして、廃墟を立ち去ったヨハンは…(第2話)。●本巻の特徴/真実を知ったヨハンが「完全な自殺」を開始。新たなる惨劇が…!?
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