ライジング!(文庫版)(4) の商品レビュー
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2022.8.23市立図書館 宝塚音楽学校/歌劇団をモデルにしたひとりの女優の成長物語、初出は週刊少女コミック(1981年4月から3年半の連載)。全7巻の折返しの第4巻は高師の肝いりで男役から娘役に転向した祐紀の主役デビューとなる宮苑異色のミュージカル劇「レディ・アンをさがして」の稽古から上演まで。 起用した役者の当て書き中心の台本をみなのびのびと演じた舞台は成功し、娘役トップスターらにもよい刺激を与え、祐紀はみんなで息を合わせて舞台をつくる喜びを知り、将来も約束されたように見えるが、見に来ていたかつてのボーイフレンド一也や高師の師匠松原らは祐紀の先行きを危ぶむ。高師と祐紀の師弟の一線を超えた接近も気になるところ。 「ローマの休日」を下敷きにした「レディ・アンをさがして」はたしか角川文庫の小説版を買って読んだ。
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再読。 読み返すと、本当に痛い。 女優の物語なんだけれども、個性豊かで魅力的な主人公が、彼女の当て書きで書かれたヒロインを演じて大ヒットする。 けれども、主人公自身は、辛い記憶を振り返らないことで、役の掘り下げが出来ず「いまの自分でも出来る」と言う。 辛く惨めな思いを掘...
再読。 読み返すと、本当に痛い。 女優の物語なんだけれども、個性豊かで魅力的な主人公が、彼女の当て書きで書かれたヒロインを演じて大ヒットする。 けれども、主人公自身は、辛い記憶を振り返らないことで、役の掘り下げが出来ず「いまの自分でも出来る」と言う。 辛く惨めな思いを掘り返してまで、役を作りたくないと。 すごい話ですよね。最初読んだ時はこの主人公はバカだなぁと思ったけど。 冷静に読み返すと、普通に出来る訳がじゃない。 誰しも、そんなに簡単に生き方変えられないだろう。 ここまでどん底に落ちるヒロインってなかなか見られないんじゃないだろうか。
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