ドラえもん(1) の商品レビュー
『ドラえもん』は未来から来た猫型ロボットが活躍する日本を代表する漫画作品の一つである。第1巻では多くの長寿作品と同じく、絵柄が後に知られるものとは微妙に異なる。ドラえもんの頭と胴体のバランスに違和感がある。作品は連載しながら成長していくものであることを再確認する。 それでもスト...
『ドラえもん』は未来から来た猫型ロボットが活躍する日本を代表する漫画作品の一つである。第1巻では多くの長寿作品と同じく、絵柄が後に知られるものとは微妙に異なる。ドラえもんの頭と胴体のバランスに違和感がある。作品は連載しながら成長していくものであることを再確認する。 それでもストーリーの完成度は高い。しずちゃんやスネ夫、ジャイアンのキャラクターは固まっている。のび太のパパとママの馴れ初めも第1巻「プロポーズ大作戦」で登場する。『ドラえもん』にはドラえもんが、のび太を甘やかしているとの批判がある。「のび太君があまりに安直にドラえもんに頼っていないか。彼の優しさは認めるが、時にはドラポッケを使わず、課題に向かって努力する姿があってもいいのでは」(弓野真孝「ドラえもん頼りすぎでは」読売新聞2001.2.10)。 これに対しては以下のように反論される。「このアニメは『こんなことがあったらいいな』という発想の楽しさが原点。実生活では一人で頑張る子供にとり、甘えられるドラえもんは夢であり、心の救いでもある」(山田礼子「ドラえもんは心の救い」読売新聞2001.2.19)。PTA推奨作品にするために漫画家は漫画を描いている訳ではない。 一方で第1巻収録の最終話「走れ! ウマタケ」は、のび太が竹馬を乗りこなす話である。のび太は何度も転んで怪我をしながらも、ドラえもんに叱咤激励され、遂に竹馬に乗れるようになる。第1巻の時点で作品の形ができている。
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2016/9記。再掲です。 娘に読ませたいマンガ、ということでドラえもんを購入。1-6巻まで。改めて読んでその名作ぶりに驚嘆。 まず、マンガとしての表現の完成度。登場人物の表情の一つ一つの豊かなこと。のび太のダメさ加減、それにあきれるドラえもんなどの一つ一つのコマが全て違う顔...
2016/9記。再掲です。 娘に読ませたいマンガ、ということでドラえもんを購入。1-6巻まで。改めて読んでその名作ぶりに驚嘆。 まず、マンガとしての表現の完成度。登場人物の表情の一つ一つの豊かなこと。のび太のダメさ加減、それにあきれるドラえもんなどの一つ一つのコマが全て違う顔でギャグマンガとしてそもそも大うけできる。今のアニメ版を悪く言いたいわけではないが、原作に比べると如何にお約束の表情ばかりかが分かる。そして登場人物は今の標準版よりはるかにアクの強いキャラばかり。スネ夫の悪意は今のアニメとは桁違いだしジャイアンの理不尽もレベルが違う。ある種、当時の子どものリアルに近い。「ちびまる子ちゃん」もそうだが、国民化、大衆化することでキャラクターは本来の毒を失ってしまうものなのだ。 セリフ回しや視点のオーセンティックさ。すべてはきちんと吹き出しに収められ、今のマンガで多用されているような補足的なセリフを手書き風に加えたり、いわんやコマの枠外に作者が楽屋落ち的な書き込みをつけたり、といったことは一切ない。また、これも現代では多用されている「頭の中で考えていることを吹き出しに書く」ということも一切やっていない。「のび太君、またさぼっているだろうな」というようにあくまで独白のセリフとして表現されるところはむしろ演劇的と言ってよい。 またエピソードの深み。科学・知識についての小学生向け解説(例えば「台風は温かい空気で成長する」とか複利計算の考え方とか)があるし、何より「貧困」や「戦争」と正面から向き合ったエピソードが多い。思えば昭和40年代初頭の作品なのだ。長屋に住んでいて狭すぎて友達を呼べない、とか空襲で脱走することを恐れて動物園のゾウを射殺するとか。そういえば「死」をテーマにしているものも結構ある。 そして何よりSFとしての充実。子供にとって「パラレルワールド」の概念は「もしもボックス」で学ぶことになるし、より根本的に重要なのはSFのコアのテーマとも言える「時間」の感覚。「ドラえもんだらけ」のエピソード(5巻収録)は、沢山の宿題を「2時間後、3時間後、4時間後のドラえもんと手分けして(数人がかりで)やればすぐ終わる」とタイムマシンで未来のドラえもんを呼び出す話なのだが、その完成度は尋常ではない。小松左京や筒井康隆などの才能爆発期に時を同じくした天才と言える。 ドラえもんはれっきとした文学だった、ということが改めて分かった。
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・この本は、みんなにゆめをあたえてくれるからおすすめします。 ・いろいろなどうぐがあって、おもしろいからおすすめします。
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2017.12月。 ミュージアムで即影響を受け即購入。やーん。やっぱりおもしろいー。大人も子どももそれぞれ最高に楽しめるってすごい。ドラえもんの体がちょっとごつくてレスラーみたいだな。
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友人宅にあったのを貪り読んだ。 アニメしか知らなかった自分は、マンガのドラえもんは新鮮に感じたのを覚えている。 一度読み始めると止まらなくなる 全巻は読んでいない
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ドラえもん大好きだったんだけど、藤子さんの他の作品を知ってから何か読む気が無くなってしまった。 子供向けにはこんな明るい前向きな話を描くのに、大人向けにはあんなだなんて…。 裏表があるみたいで嫌だ。 ドラえもんは母性だ。のび太がどんなダメな奴でも、とことん甘やかし、時には心から...
ドラえもん大好きだったんだけど、藤子さんの他の作品を知ってから何か読む気が無くなってしまった。 子供向けにはこんな明るい前向きな話を描くのに、大人向けにはあんなだなんて…。 裏表があるみたいで嫌だ。 ドラえもんは母性だ。のび太がどんなダメな奴でも、とことん甘やかし、時には心からお説教してくれる。
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1974年8月初版。ドラえもん初登場の「未来の国からはるばると」を含む16編を収める。読んでみると、ずいぶん設定が変わっていることに驚かされる。小ネタとして、のび太のお母さんは玉子さんといい、昭和34年11月3日にプロポーズを受けたことなどがわかる。眼鏡を取ると、かなりの美人だと...
1974年8月初版。ドラえもん初登場の「未来の国からはるばると」を含む16編を収める。読んでみると、ずいぶん設定が変わっていることに驚かされる。小ネタとして、のび太のお母さんは玉子さんといい、昭和34年11月3日にプロポーズを受けたことなどがわかる。眼鏡を取ると、かなりの美人だということもw Kindle期間限定無料お試し。
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小学生のとき以来読んだ。ペコペコバッタに鼻に入られたら何を謝るだろうな。色々あるかな。あんなのバラまかれたら自殺者続出するだろうな。プロポーズ作戦は、ひみつ道具としてはタイムマシンとひとまねロボットくらいしか出てこなかったけどいい話だった。ママの名前が玉子だったこととパパに妹がい...
小学生のとき以来読んだ。ペコペコバッタに鼻に入られたら何を謝るだろうな。色々あるかな。あんなのバラまかれたら自殺者続出するだろうな。プロポーズ作戦は、ひみつ道具としてはタイムマシンとひとまねロボットくらいしか出てこなかったけどいい話だった。ママの名前が玉子だったこととパパに妹がいたことは新発見だった。
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ドラえもんって、おもしろいですね!! 友達がめっちゃ好きだって話を聞いたこともあり、UNISON SQUARE GARDENのベーシスト・田淵智也さんが愛してやまないということもあり、辻村深月の『凍りのくじら』を読んだこともあり、ずっと気になっていたドラえもん。 小さい頃からア...
ドラえもんって、おもしろいですね!! 友達がめっちゃ好きだって話を聞いたこともあり、UNISON SQUARE GARDENのベーシスト・田淵智也さんが愛してやまないということもあり、辻村深月の『凍りのくじら』を読んだこともあり、ずっと気になっていたドラえもん。 小さい頃からアニメで見ていたから(最近はめっきり見ないけど)すごく身近すぎて、たぶん、こういうきっかけがないと読んでみようとも思わなかった作品だろうなぁと思う。 ドラえもんって、のび太の「保護者」的なイメージだったのだけど、これ読んで「あれ、ドラえもんも大概お間抜けさんなのね(笑)」と思いました。 ただ、さらりと深いことを言う登場人物たちにいちいち唸らされる。
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