伝染るんです。(文庫版)(5) の商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2017/01/22

永井均の紹介から。 ことばの存在そのものが持つ面白さというものを自然に感じ取れる、そういうカンみたいなものが、吉田戦車というひとは人一倍強く働いているんだと思う。 思考と行動は別ではない。ことばはひとを拘束する行動そのものである。どういうわけか、人間にはことばのない世界というもの...

永井均の紹介から。 ことばの存在そのものが持つ面白さというものを自然に感じ取れる、そういうカンみたいなものが、吉田戦車というひとは人一倍強く働いているんだと思う。 思考と行動は別ではない。ことばはひとを拘束する行動そのものである。どういうわけか、人間にはことばのない世界というものは考えられない。そういう点で、ことばは存在そのものである。何か為すそのこと自体、すでにことばの力なのだ。ことばが存在するというこの驚くべき事態は、まるでことばを道具としかみなせない人間にとっては、奇妙な印象を与えたり、毒をもって人間にちくりと迫ってきたりする。 その点で、このマンガのもつ魅力はシュールなキャラによってもたらされるシュールなギャグであるかのように感じられるのかもしれない。けれど、どこまでもこのマンガのキャラが与えてくるギャグは人間の現実そのものである。現実を超えようとして、超えることが不可能だと気づいた、ダリやマグリットと同じ匂いがする。どんなに奇妙なものであっても、どんなに不可解な存在であっても、マンガで描かれている以上、描けてしまうのだ。だからこそ、翻って、普段の何気ない、忘れられてしまいがちな驚きを呼び起こしてくれるのだ。 ことばの意味は辞書やら何やらで決まっているのではない。かといって使っている人間が決めているわけでもない。それでも、先生や教授、かわうそ君といったキャラクターたちのおりなすことばのそれがどこかいびつな感じがして、しかし、そのいびつさを本気で真っ向から描いて見せるというところに、この作品の面白さがあるのではないのかと感じられる。

Posted byブクログ

2013/11/09

ずるがしこい人。 ずるがっこいい人。 ずるやさしい人。 プロポーズ三択…。 さあ今日はウカウカするぞーっ!

Posted byブクログ