魔術 の商品レビュー
「ところで、私のような人間にも使って使えないことのないというのはご冗談ではないのですか。」 「使えますとも。誰にでも造作なく使えます。ただ・・・」 (魔術より) 魔術を習いたいと申し出た私に、印度人マティラム・ミスラ君が出した、ただ1つの条件とは? 人間の悲しい性を見事に描き出...
「ところで、私のような人間にも使って使えないことのないというのはご冗談ではないのですか。」 「使えますとも。誰にでも造作なく使えます。ただ・・・」 (魔術より) 魔術を習いたいと申し出た私に、印度人マティラム・ミスラ君が出した、ただ1つの条件とは? 人間の悲しい性を見事に描き出している1さつです。 ちょっぴり古風で神秘的な絵も,風情があります。
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1920(大正9)年、児童文学雑誌『赤い鳥』にて発表。 時雨の降る晩、竹藪の奥にひっそりとたたずむ西洋館を訪ねた主人公。そこに住むインド人のミスラ君は、婆羅門の秘法を学んだ魔術の大家だという。ミスラ君の操る不思議な術に興味津々の主人公は、自分でもその魔術を使えるようになりたいと願うのだが――……。 「魔術は誰にでも使える」が「欲のある人間には使えない」。 それじゃあ結局「魔術は誰にも使えない(=欲のない人間はいない)」じゃないか、というオチ。 でも、カネにできないんじゃ魔術の魅力も半減じゃない?とか考えてしまう私も、薄汚れた大人の一員か。 教訓は教訓としてありがたく拝聴するとして、物語の随所から香る大正ロマンに酔うのも良いと思います。
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[ 内容 ] 「―御覧なさい。この手をただ、こうしさえすればいいのです。」 ある時雨の降る晩、若い魔術の大家、ミスラ君が魔術を見せてくれました。 ミスラ君は、魔術は誰でも造作なく使える、と言います。 ただ、習得するのには一つ条件があったのでした。 人間の欲深さを見事に描いた、芥川龍之介の不思議な名作。 小学校中級以上向け。 [ 目次 ] [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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しばらく前に朗読で聞いて読んでみたいと思いました。さすがに芥川龍之介の文は洗練されたいい日本語だし、絵もよかったんじゃないかと思います。ああ、そう、こんなふうに欲ってなかなか捨てられないものだと思い知らされます。
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魔術を習いたいと申し出た私に,印度人マティラム・ミスラ君が 出した,ただ1つの条件とは? 人間の悲しい性を見事に描き出している1さつです。 ちょっぴり古風で神秘的な絵も,風情があります。
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大正時代の児童雑誌「赤い鳥」に掲載。 大正9年という時代の雰囲気が「テエブル」「骨牌(かるた)」などの単語からも感じられる。 当時は催眠術ブームが起こっていたらしく、この魔術も催眠術を使っている。 手品ではなく魔術。 あっと驚かせるのが目的の「手品」ではなく、人の...
大正時代の児童雑誌「赤い鳥」に掲載。 大正9年という時代の雰囲気が「テエブル」「骨牌(かるた)」などの単語からも感じられる。 当時は催眠術ブームが起こっていたらしく、この魔術も催眠術を使っている。 手品ではなく魔術。 あっと驚かせるのが目的の「手品」ではなく、人の心を操り深く入り込む「魔術」。 児童雑誌なので子どもにもわかりやすく、教訓めいた内容になってはいるが、雨のほの暗さと魔術の妖しさ、西洋風でありながらみすぼらしい部屋の寂しさなど陰な感じが深く心に染み込んでくる。 しとしと雨の降る日に読むのがおすすめ。
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小学生新聞の紹介記事で知った絵本。 芥川龍之介の作品を読む導入にいいかもしれない。 独特のふしぎな絵が、ますますマジックではなく「魔術」な雰囲気を盛り上げてくれています。
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烏兎の庭 第二部 絵本 8.7.05 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto02/bunsho/summer05.html#0807
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