警察内部告発者 の商品レビュー

原田宏二(著者)

2017/06/11

★実名の強さ★警視正まで務めたノンキャリアが自分の経験を元に裏金作りと警察組織の実態を語る。警察組織が何をどう否定しても、その強さは覆せない。キャリアとノンキャリ、指示する側と現場で指示される側、裏金を使う側と集めさせられる側。こうした上下構造はほとほと嫌になる。
裏金作りなんて様々な組織で起きているのだろうが、外部からのチェックが全く働かず、麻痺しているのが警察組織の特に恐ろしいところだ。ただ、指弾すると警察権力からの復讐が怖い。それが分かっているからこそ、実名での告発は本当に重い。あれだけキャンペーンを張った北海道新聞も結局は道警に屈してしまったくらいだから。

2013/06/12

元北海道警察 釧路方面本部長の原田宏二氏渾身の内部告発。
警察の内部にいて発言をためらっていた氏が退職後に良心に沿って過去の事実を懺悔も含めて発表された内容。

いかに警察の裏金が作られ、それを上層部やキャリア官僚に配られたか。そして、(株)の捜査員や現場の警察官たちがどれだけ不遇な扱いを受けているかを、やっと退職後に表に出せるようになった氏の葛藤と警察組織が在職中にそれを許さない組織かよく分かる。

警察は正義。と言う国民の刷り込みが、警察組織が嘘をつくわけがないと思い込んでいる現実。しかし、その事によって脈々と続いてきた（今も続いているだろう）裏金の事実。

これを読んだら 警察（上層部）＝正義 と言う考え方が瓦解するだろう。
確かに、まともな警察上層部もあるだろうし、そういう中でも現場の警察官たちは必死に国民の為に働いている。

氏は現場の警察官たちがつまらないことを考えず、よりよい環境で仕事が出来ることを切に望んでいらっしゃると感じました。

警察組織。これを読んで、再認識し知っておくことは大切な事だと思う。

2009/10/04

北海道警の裏金・不正支出問題を内部告発した、元道警釧路方面本部長の原田宏二さんの書いた本。主に腐敗した警察官僚の話。警察の偉い人って、僕らの税金でお酒ばっかり飲んでるんですね。いい大学出て出世争いを頑張ると、こんないいことあるんですね。なんだか読んでてバカらしくなってきました。腐った世の中を再確認したい人にオススメ。